こういうことがあるかもしれないとは思っていたのです。先日、サンカンペーン温泉へ車で向かっていると、道路上にキングコブラが突然現れました。一瞬の出来ごとだったので、撮影はできませんでした。でも今日は、わずか2メートルの至近距離から撮影することになってしまいました。ただし、大恐怖のキングコブラではなく、普通のコブラですけど。
時刻は今日の午後2時の少し前。わが家の向いの家で、シベリアンハスキーの夫婦と子供の3匹がそろってワンワン、ワンワンと吠えまくっていたので、なんじゃらほいと覗いてみたら、こんなものが・・・げーっ!!!
私は実は先日のキングコブラを見損ねたのです。運転していた妻だけが目撃しました。でも今日は妻がゴルフを終えた息子を迎えに行っていたので、私だけが見ることになりました。
コブラがシュッシュッと噛みつきそうになった瞬間、お母さんのオンフォンが見事な横っ飛びをして逃れました。前足が左に傾いていますね。実に俊敏です。それに対して、コブラは意外に鈍いんですね。
こちらはお父さんのダイアモンド君です。奥さんが真剣に戦っているのに、あくびしてますね。こんなに至近距離なのに、大丈夫でしょうか?
げっ!蛇ににらまれた何とかって言うじゃないですか。でもちょっと違うんですね。
またあくびです。この犬は、ひょっとして超大物?
まさか・・・???実はコブラと対峙しているのは、奥に居るオンフォンの方です。前足だけ見えています。手前の黒い犬は、コブラと向き合っているのではなく、1メートルもこちら側にいるんです。全然闘う気がないみたいです。
でも、今度はご主人と奥さんが連携します。ご主人(右)に気を取られている隙に、左の奥さんが、ガブッと腹に噛みつきました。
そして何度も何度も執拗に振り回してコブラを地面に叩きつけました。これは動画でなければよくわかりませんが、すごいスピードです。
もうだいぶ弱ってきたようで、2頭の犬は恐れている様子もなく、平気で頭に近づいています。相手の動き方の変化で、自分たちの攻撃の成果がわかるのです。
お母さんは、今度は腹だけでなく頭にも攻撃を始めました。
ちょっとグロテスクな映像で恐縮です。もう鎌首を持ち上げる力も尽きたようです。このあたりで、それまで遠巻きにしていた生後8か月の娘(左側)がちょっかいをかけ始めました。それまで闘っていたお母さんはもう手を出しません。右側はお父さんです。
瀕死の状態なので、子どもも全く怖がりませんね。
自然とはこういうものだと、私も学びました。母親が一番勇敢で、力があります。男も手伝いはしますが、どちらかというとお母さん任せです。そして相手が弱ってから娘が前面に出てきます。後ろでお母さんの行動をしっかりと学習していたに違いありません。
もうこれはとてもコブラとは思えませんね。暫くは、ときどき頭を動かしていましたが、30分もするとまったく動かなくなりました。
いやー、最初に見たときは私もかなり怖かったです。でも、コブラは鎌首をもたげて威嚇するのが主で、動きが思いのほか鈍いのです。犬はコブラに噛まれてしまったら致命的なことを知っているのか知らないのか、まったく怖がりませんでした。私が思うに、3匹の犬に至近距離から大きな声で吠えられると、コブラもすくんでしまうのではないでしょうか。
撮影しながら、犬が噛まれたら大変だと実はハラハラしていたのですが、果敢に攻撃するお母さんの動きは俊敏そのものでした。自分と相手の動きのスピードがわかっていて、距離感をちゃんと心得ているんですね。大したものです、お母さんは。お父さんが安心しきってあくびしていたのも頷けます。家族はこうありたいものです・・・?
(追記)夜になって、お向かいの男性が仕事を終えて帰宅しました。コブラの死骸を片づけた後、私が撮影したビデオ映像をコピーするためにフラッシュメモリーを持参して来られました。映像を見て、お母さんのオンフォンの活躍をほめたたえ、同時にお父さんのダイアモンドの不甲斐なさに失笑していました。感じることは誰しも同じなんですね(笑)。
コブラが自分の家に出没したことについては、「びっくりしました。とっても怖いですね。」と、これも私と同じ感想でした。自分の家にコブラが出るなんて、聞いたことがないそうです。そりゃ、タイ人でもびっくりしますって。ちなみに、お向かいの男性はタイ軍で仕事をしています。
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