広葉樹に触れると、何故かホッする。何故なのだろうか。滑らかな幹の肌触りがそのように思わせるのだろう。広葉樹材の机で作業していると、樹に勇気付けられながら仕事ができるような気がして、頑張れる。ちょっと疲れたなと思ってそっと私は、紅茶が入ったカップを手にとる。「HIDAKUMA」という会社は木の可能性、森の可能性、地域の可能性、脈々と継承されてきた日本人の暮らしの可能性、そんなありふれた日常に潜む大きな可能性や新しい価値を生み出す様々なプロジェクトを行っている。また、飛騨在住の林業業者や、製造業者と密接に連携しながら、国内外の様々なクリエイターとコラボレーションプロジェクトを行っています。 そういえば、2か月前くらいになるだろうか。健康診断の結果が返ってきた。野菜不足ということもあり、健康的な生活を心掛けたおかげか・・判定は・・・・「B」ええ、いつもと変わらない。そろそろ「A」をいただきたいものだ。
木ももちろん生きている。ふと思うのだ、木も私と同じように健康診断を毎年、受診した方がいいのではないかって。何故って?毎年毎年気候も変わるし、樹木にとっても生活しづらい日々が続いているんじゃないの?だって私ですら地球温暖化で生きずらいと思っている日々を送っているのですから。
前置きが長くて・・すみません。今の私は、心から叫びたいの。「あの~~木もね?樹も健康診断を受ければ、良い材がとれるようになっていくんじゃないの?」って。え・・そんな馬鹿なって?(笑)コイツは何を考えて・・・って思った方もいらっしゃるのでは。
もし仮に、1本1本の木を樹木医が診ていってなんていったら日が暮れてしまう。ここでだ!スイスでフォレスターの経験が長い方(広葉樹まちづくりセミナー講師)が日本に来られて、「多様性のある森をつくり残していくためには、しっかりとメンテナンスをする必要がある」ということを日本の林業に関心がある方も含め、林業従事者に対して指導いただいている。木を1本としてみるのではない。針葉樹や広葉樹が混在した森(針広混交林)をどのようにしたら「多様性」のある森として守っていくけるのか。そういった視点が重要である。
だが、課題点として林業従事者が少ない中でどのように森林のメンテナンスを行っていけばいいのかを私は「スイス・フォレスター(広葉樹まちづくりセミナー講師)」から直々に教わってみたい。講義を聞いてみたい。もしかしたら主語は「私」なのではないかもしれない。「国民の皆さん(特に森林に関心のある方)」がなのかもしれない。それこそ、TVで毎週決まった時間に回数を分けて放送した方が、より日本国民の皆さに日本の森林に関心を持っていただけると思う。今現在の森に皆が変化を加えなければ、材を使うどこの話ではない、そもそもの日本の環境保全も危ぶまれる時がくると感じている。
放置森林に手をかけなければ、日本の災害が今よりも多くなるかもしれない。
森林の多様性というと、林業という視点ではなく環境保全ではないかと考える方もいるのではないだろうか。でも考えてみてほしい。木に栄養が付いて太れば、良い材もとれるのだ。ということは環境保全を行いながら「林業」ができるという発想が思い浮かぶのではないだろうか。近年は、北海道で特に「クマ被害」が問題になっている。多様性のある森づくりの方針をとっていけば、クマ被害についても解決するのではないだろうか。