*** june typhoon tokyo ***

FC東京×神戸

■ 長友へ激励の拍手を

0717
 

 W杯が終わり、Jリーグが再開。この間、FC東京はFC横浜に期限付き移籍していた大黒、大宮からソ・ヨンドクを獲得。一方、阿部巧が横浜FCへ、長友はイタリアのチェゼーナへの期限付き移籍が決定し、後半戦へ臨むこととなった。
 12位の東京と15位の神戸という低迷しているチーム同士の対決は、どちらも上位進出への起爆剤となりうる試合としたかったはずだ。

 練習試合などから伝えられている感触のとおり、先発の大黒とリカルジーニョの相性は良さそうだ。18分までに挙げた得点は、ともにリカルジーニョが絡んでいる。 

 後半、選手交代をしてから旗色が変わっていく。勝負を決する3点目を狙いにいったカードの切り方をしたようだが、鈴木、石川、平山は結果を出せず、タイムアップに近づくにつれ、徹底的に3点目を狙うのか、リードを守りきるのかの判断の意思疎通があやふやとなり攻め込まれたのではないか。結局、ロスタイム5分にエリア内で森重がボールをクリアしようとジャンプして相手と競り合った際に挙げた手にボールが当たりハンドの反則。これを大久保に決められたところでタイムアップという、何とも苦い引き分けとなった。

 試合後は、チェゼーナへの移籍が決まった長友の挨拶。イタリアの空港で購入したというサングラスをかけ「ボンジョルノ」と挨拶をしてブーイングを浴びたが、涙ながらにサポーターへ決意を誓い、サポーターも旅立つ勇者へ惜しみない拍手と声援を送った。


◇◇◇

Jリーグディビジョン1 第13節

2010/07/17 味スタ

FC東京 2(2-0、0-2)2 神戸

【得点】
(東):梶山(10分)、大竹(18分)
(清):ボッティ(84分)、大久保(90+6分、PK)

観衆:25,781人
天気:曇、弱風


<メンバー>
01 GK 塩田仁史
14 MF 中村北斗
03 DF 森重真人
06 DF 今野泰幸
08 DF 松下年宏
02 MF 徳永悠平
10 MF 梶山陽平
19 MF 大竹洋平 → 13 FW 平山相太(76分)
22 MF 羽生直剛 → 11 FW 鈴木達也(63分)
16 FW リカルジーニョ → 18 MF 石川直宏(69分)
39 FW 大黒将志

21 GK 阿部伸行
17 DF キムヨングン
33 DF 椋原健太
09 FW 赤嶺真吾

◇◇◇

 正直、長友の穴はそう簡単に埋められない。梶山が先発出場出来るようになり、羽生を本来持ち味が生きるポジションへ上げられるのはいい。ただし、両サイドバックは中村、松下と元来その位置でプレイしてきていない選手に頼らざるを得ない状況は相変わらず。それでもリーグ失点数は1、2を争うほど少ないのだから……という向きもあるのかもしれないが、上位、そして優勝を目指すチームにとって、結果が伴わなければ(この選手のタレント性からいっても)意味がない。
 中盤から前線は、大黒とリカルジーニョ、それに絡む大竹など、いい面を見せている。暑さや体調管理が影響してくる夏場を乗り切るためには、堅固な守備が不可欠となってくる。カードの累積も意識しなければならない。そして、試合の流れをいち早く読み取り統率する迅速なチームコーチングが必要だ。このドローをきっかけに、意識、体力ともに強いものを持って臨まねばならないことを再認識して、チームの浮上に一丸となって突き進んでもらいたい。
 
 
 
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