空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

シス・カンパニー「怪談牡丹灯籠」(テレビ放送)

2009-11-28 12:01:53 | 戯言
NHK教育「劇場への招待」です。

…最近、この時間帯に見たい演目をやるときに限って翌日が早いという因果な感じだったので
(「女殺油地獄」放映-翌日「ラスト プレイ」観劇…朝が早い)
(オペラ「アイーダ」放映-翌日「蛮幽鬼」観劇…同上)
ようやく、がっつり見られました。

「牡丹灯籠」…魔夜峰央のマンガで読んだ知識ぐらいしかないので、
新三郎&お露のくだりは知ってたんですが、他のメインキャラは全くの無知。
落語も歌舞伎も知らなかったんだよなあ。
筋書きは同じのようなので、色々見たいなあと思うようになりました。

惹かれたのは、「いのうえひでのり・演出」という点。
いや、最近通勤中に「五右衛門ロック」聞きながら通っているもんで、
脳内が完全に新感線で。
油断すると「♪粋なロックが似合うぜ~」とか、
「♪ゾクゾクしたけりゃ海賊~」とか、
「♪愉快で陽気な死の商人~」とか、口ずさんでいる状態です(爆)

題材・演出家・キャストとすべて気になる感じだったので、
放映前からテレビの前に待機してました(笑)

これ、舞台は江戸末期なのかな?
浪人・萩原新三郎と、旗本の娘・お露
新三郎の奉公人・伴蔵と、その妻・お峰、
お露の父の妾・お国と、その愛人・源三郎。
三組の男女を巡る愛憎物語。

主演の伴蔵@段田安則。妻のお峰@伊藤蘭。
阿吽の呼吸が素晴らしい!
コミカルな部分も、シリアスな部分も魅せてくれました。
どうしてもお峰に感情移入して見てしまったので、
あの末路はあんまりスッキリしないんだけどね。
この二人が恨みを買うのであれば新三郎以外にはあり得ないはずなので、
いっそもっとガッツリ幽霊が出てきてくれれば爽快感もあるんだろうけれども、
「幽霊よりも生きている人間のほうが恐ろしい」というのがテーマであるようなので、
このモヤモヤ感は正しいのだろう、きっと。


新三郎@瑛太とお露@柴本幸のカップル。
この二人、ドラマ「東京大空襲」でもカップルだったよね(よく覚えてるな…)。
初々しい感じが良いです。
ラストシーン、この二人だけはハッピーエンドだったんだな、と思うと、
なかなか愉快でした。
幽霊とのラブストーリーって、切なくて良いですよね。
ただ、二人を結び付けようとするお米@梅沢昌代がとことん怖かったです…
お嬢様命っぷりが。

お国@秋山菜津子。
「キャバレー」のミス・シュナイダーだよね。
こんなに若い人だったんだ!(爆)
計算高いのではなく、計算が足りなかったがゆえに堕ちていってしまった感じ。
結局、一番大切なものを失って。
最後の激白が切なかったです。
源三郎@千葉哲也。
おお、この間の惜春様。こちらも若くてびっくり。
色気があって、お国が一生を捧げるのも納得。
逃げてからは、いい感じのカップルだったんだよなあ。

語りの三遊亭円朝@森本健介が、本当に「立て板に水」で。
一気に持っていかれる。


落語とか歌舞伎も見たいなあ、と思わせられる、良い舞台でした。
生で見る機会はなかったと思うので、テレビ放送に感謝。
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