年末にああいう記事を書いてから。
どんな思いで劇場に行ったらいいのか、整理できないまま、半年ぶりの大劇場に来た。
公演は素晴らしくて、楽しくて、…素晴らしすぎて。
この空間を形成してくれている中の人たちが、適切な待遇の中で幸せでいてくれることを、心から願う。
【RRR by TAKARAZUKA √ビーム】
映画は未見。
私のTLでも大流行を見せていたけど、「暴力的な場面もあるし、民衆が酷い目に遭わされるシーンがあるのでそこは覚悟しておいたほうが」という前情報も一緒に流れてきてたので、そこで怯んでね。
まさか宝塚に来るとは!と思ったけど、星組さん×ボリウッドは初めてではないし、あれだけダンサーが揃っていることだし、と演目発表時から楽しみだった。
いやあ、ダンス凄かった!!
こっちゃん×ありちゃんで期待してた以上の素晴らしさ!!
「ナートゥ」楽しすぎる!
(しかし手拍子難しすぎない…?あれズレズレだと踊ってるほうに迷惑かからない…?とビビってしまった)
もちろん歌も!
こっちゃんビームの歌声に皆が動かされていくのに説得力があった。
そして、ありちゃん。
上手くなったね!!
元々のスタイルの良さとダンス力に、他の実力が伴って、こっちゃんと対等に渡り合える存在感になってた!
思えば2023年は大車輪の活躍だったもんなあ。
どうやっても、男役二人の物語なので、なこちゃんは少し損な役回りだったんだけど、可愛かった。
あれは最後、ビームとジェイクのどっちを選ぶんですかね。
ジェイクの極美くんも良かったです。
そして、みきちぐさんの歌声!
ドラマを創り出していく歌声。
ラストの大団円で、情緒がぐちゃぐちゃになって泣いてしまった。
「悲しい時こそ笑って」みたいな歌詞だったかな。
ジェンヌさんたちの笑顔が、本当にキラキラしていて。
未だに自分の立ち位置を見つけられていないのだけれど、少なくとも冷笑する総督側じゃなくて、ビームの歌声に立ち上がる側でいたいと、都合よくそんなことを思った。
【VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)】
指田先生、大劇場デビュー作。
好きすぎるんだが(真顔)
私、『レヴュー伝説』と『パッサージュ』の録画、何回見たかわからないぐらいですからね。
いろいろ好物。
(荻田作品については表面的なものしか分かりません!分かる方にお任せします!)
芝居小屋の廃墟から始まる幻想。
裏方の青年の夢、禍々しいサーカス(これが『パッサージュ』っぽい)、『モーツァルト!』を彷彿とさせる色彩の洪水、中詰の客席降り、20世紀前半のキャバレー(大好物)、『カサブランカ』、ロケット、そしてフィナーレ。
蛇(こっちゃん)と白鳥のダンスとか、娘役のパンツスタイルとか、ありちゃんの脚線美とか、ロケットボーイ(複数)とか、私の好きなものが多すぎる!
あとサングラスの大階段ダンスもカッコよかった!
前述の『カサブランカ』は退団者の惜別シーンで、ちゃんと泣かせてくれるし。
私、宝塚で歌われる「これは一時的な夢だよ」ってメッセージに弱いんですよね。
「束の間でも嘘ではない あまりに面白く
幻でも夢ではない それほど素晴らしい
…
束の間でも見つめている 幻でも踊っている
…
それもいいさ もしかすると
生まれたのは遊びをするためなのかもしれない」
(『愛するには短すぎる』より)
悲しくて、恐ろしくて、それでも愛おしい存在。
この一瞬の幻を顕現させるために、関わる人々がどれだけの努力をしているか。
だからこそ、幸せでいてほしい、と切実に思います。
何があったとしても、あなたたちを愛している。
そんなことを思いながら、美しすぎる「幻」にひたすら酔う時間でした。
衣装も全部好き!!
そうそう、通路側の席だったので、客席降りでタッチいただきました!
いい匂いがした…
この幸運に浴したのは2019年1月の星組さん公演以来…ってちょうど5年前ですね。
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