空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

過去をたどる旅

2009-12-13 13:01:27 | フィギュアスケート
『ザ・デザート』に載ってた「安藤美姫物語―I believe―」(作:折原みと)を
読んでたんですが…

やっぱり色々思い出しちゃうなあ…
でもって、もれなく泣く(笑)

で、録画していた昔の大会の映像とかを引っ張り出して見始めたら、止まらなくなってしまいました。

まずは2年前、2007全日本選手権の女子。
ショートから飛ばし飛ばし見ていたんですが、太田由希奈ちゃんが出てきた瞬間に
思わず号泣。
考えたら、これが最後の全日本になったんだよなあ…
リアルタイムではそんなこと、考えてもいなかったけど。
改めて見直しても美しい。
2007-2008シーズンは、恐らく一番熱心に見ていた年なので、やっぱり愛着も強いんですが、
一番好きな演技は何と言っても、この全日本での安藤さんの「カルメン」。
やっぱりすごいわー…と圧倒されつつ、
でも、「今のほうが凄いかも」と思ったのが自分でも意外な感想。
この「カルメン」の迫力は本当に物凄くて、この演技によって、私は
足抜けできない安藤ファンになってしまったんですが、
今シーズンの「クレオパトラ」はこの「カルメン」に匹敵する凄みを持つプログラムだと思う。
加えて、腕の使い方とか、表情の作り方とか、本当にうまくなった(何様だお前)。


その勢いで2008四大陸も見る。
地上波の女子フリーしか録画がないんだけど、
高橋君のフリーだけは放送されたので、完全版「ロミオとジュリエット」を堪能。
…この演技を世界選手権で見たかったよなあ…(虚しい思い)
そのまま真央ちゃんの完全版「幻想即興曲」も見る。
今思えば、ものすごい大会だわ、この年の四大陸。
選手の「会心の演技」って、点数以上にこちらの魂を揺さぶってくれる。


我慢しきれずにトリノ五輪(NHKの「プレーバック」)を見る。

安藤美姫の「蝶々夫人」。
メイクも衣装も演技内容も全部、見てるのがとっても辛い演技なんだけど、
(よくここまで…と、逆に思うわ。全ての厄をトリノで落としてきたとも言えそう。)
そのいたたまれない空気と、「蝶々夫人」の持つ悲劇性が妙にマッチしていて、
作品といてはそれなりに成功していると言えなくもなさそうな不思議な作品。
フルで通して見た場合ですがね。

そして、荒川静香の「トゥーランドット」。
改めて、圧倒される。
本人のベストの演技では無いという。
ジャンプの難易度も、ステップの複雑さも、今の新採点対応演技のほうが上だと思う。
でも。
「オリンピック」という、あの空間で、あの衣装で、あのメイクで、
荒川静香が「演じた」トゥーランドットは、紛れもない名作なのだと、実感した。
演技が終わった瞬間の、あの空気!

カタリナ・ヴィットがカルガリー五輪で演じた「カルメン」が、
その後、どれほど女子フィギュアの技術が向上しても永遠の名作と言われるように、
(当然ながらリアルタイムでは知らないけど、今動画で見てもすごいと思うもん。)
荒川静香のトリノ五輪での「トゥーランドット」は、やっぱり特別な演技なんだな…
と改めて思いました。



さて、次の大会は全日本です。
「枠が足りない枠が足りない枠が足りない…」と
呪文のように唱えながら見ることになりそうですが(笑)
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