空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

宙組「Shakespeare」「HOT EYES!!」

2016-01-23 20:40:05 | 観劇(タカラヅカ)
2016年観劇初め、タカラヅカ初め。月末になっちゃったけど。

【Shakespeare -空に満つるは、尽きせぬ言の葉-

ウィリアム・シェイクスピアを主人公とした作家物。

『恋に落ちたシェイクスピア』という名作があるから大変だよねとか、
最初に公式に出てたあらすじと結構別物になってないかとか、
主人公のビジュアル含め、全体的に東宝の『モーツァルト!』っぽいとか、
観劇してからこのブログをなかなか書けずにいる間に
NHK木曜時代劇『ちかえもん』にハマってしまい、
どうしても比較しちゃうよねとか(こっちはこっちで書きたい)、
野暮は言いっこなし(言ってるけど)で、好きです、この作品。

メインになる作品は『冬物語』。
これ、あらすじしか知らないけど(翻訳家の松岡さんの本で読んだぐらい)
あらすじだけだと「何じゃこりゃ!?」なストーリーだよね(笑)
主人公(リオンディーズ)が自己中すぎて共感無理です。
何ゆえハッピーエンドなんだよ、報い受けておけよ(勿論妻子はかわいそうだが)
とか思ってしまう。

そんな『冬物語』を、シェイクスピアがなぜ書かねばならなかったのか、
この物語を真に必要としていたのは誰だったのか、という物語。
『恋に落ちたシェイクスピア』みたいに、自分の経験を昇華させて…というのではなく、
咀嚼することもできない生(ナマ)の体験をそのままぶつけて、
彼自身が救済される過程自体が作品として完成する、というのが面白かった。

現実は『冬物語』とは違って、死んだ我が子は戻ってこない。
(でも、戻ってきたとしても、過ちは消えないから、償ってやり直すしかない、
というメッセージは同じなんだな)
その痛みを抱いたまま、救いは「赦し」にしかない(って、『モンテクリスト伯』だな)
ことを実感できる、良い作品でした。

まぁ君、等身大でいまいち地味な役なのに、疑いもなく主役!! とてもナチュラルに。
「真ん中」って、こういうことなんだろうな。
ハートフルで、心地よい温度で、そして端正。
(やっぱり、まとぶんのDNAを感じる…のは、私だけかな)
どんなトートになるのかな~。チャラいの希望!!

みりおん、良い役。
がっつり色恋よりも、こういう、知的で苦悩を抱える役のほうが似合う。
シシィはみどりさんの路線に近くなるのかな、と予想してみる。

ちりばめられたシェイクスピア作品のモチーフがわかる度に、楽しさが増す。
冒頭からの曲「悲しみは一人では来ない~」は、『ハムレット』。
奥さんとの馴れ初めは、御存知『ロミオとジュリエット』のバルコニー。
(ロミジュリ初演のシーンは『恋に落ちた~』へのオマージュだよね)

そして真風&うらら様は勿論『マクベス』!!
いやぁ、眼福すぎる、アダルト美形夫妻。
カッコ付けてるのに、うらら様にメロメロな真風が最高。
見事なマクベス夫人ぶりなのに、気品と善良さを拭えない、うらら様も最高。
この2人の絡み、もっともっと見たいよう。

(しかし、バルコニーのシーンでも、マクベスの「きれいは汚い」でも、
プレスギュルヴィックのメロディが付かないと違和感持つようになってしまったのは、
どうしたものか…。ヅカファンの業ですな。)
史劇物の政治的要素は初耳で新鮮でした。

愛ちゃん&ずんちゃん、キラキラ~。女王様の趣味がよくわかるわ(笑)
コマ君、良い仕事。
芸名の「沙央」はシェイクスピア「沙翁」から取ったんだよね。

オリジナルで良い作品があると嬉しい。宙組エリザも楽しみ~

【HOT EYES!!】

まぁ様、初めての劇場ショー。
てか、何でこの前も後も1本物なんだよ~~(王家もエリザも好きだけど)
全場面、大階段使用…が売りなんだけど、その効果はいまいちわからん。

「Dark EYES」のシーン、真風&うらら様のシーンにうっとりしていたら
(ここのうらら様最高! このまま、タンリー様路線でお願いします)
まさかの、まぁ×まかじぇに!(何がまさかって、左右がです。)
そしてこの絡みを見ながら、たかこさん&水さんに思いを馳せる。同じ顔ゆえに…


中詰めのアイドルメドレーも好き。
でも、後半のメイン場面がまたしても「FANTASISTA!!」思い出すのは
何とかならないかしら…(そしてここはまぁ様に、ピカピカと登場してもらいたい)

愛ちゃんの堂々たる三番手ぶりに刮目。デュエットダンス3組にもいたもんな…
コマ君の歌が聞けて嬉しい。
そして、まぁみり、良いコンビですよね。お似合い。

しばらくショーがないので、ショーのまぁ様を堪能。
宙組男役たちは、まぁ様政権の間に、客席の釣り方を是非会得してもらいたい!
…と思ってしまうぐらい、素敵でございました。
前方席が羨ましかった~
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