jump in the box

この小さな箱の中で飛んだり跳ねたりしてみます(笑)

救命講習に行ってきました。

2004年11月29日 | 家族
何故こういう時にデジカメ持って出かけないんだろうね。
嫁さんと二人で顔見合わせてつくづく思った。

昨日、地元の消防本部で開催された「定期救命講習」にチーちゃん連れて3人で行ってきました。
これは毎月1回開催されているもので、参加希望者は電話で申し込むというもので
今年は台風やら地震やら災害も多かったし、ニパちゃんは何でも口に入れちゃう子なので(笑)
こういう講習も受けておこうと言う話になった。

講習の開始は1時半、1時過ぎに家を出た。
消防本部は市のコミュニティセンターの隣にあり
そのコミュニティセンターでチーちゃんの絵(入選したんだ!)が飾られているので
そちらに車を停めたのだがもう開始時刻が迫っていたので帰りに見る事にして
隣の消防本部へと急いだ。

しんと静まり返った頑丈そうなコンクリートの建物に入る
講習の行われている視聴覚教室に向かう。
チーちゃんの緊張気味に階段を上る足音が館内に響く。

心肺蘇生法は僕も嫁さんも教習所で免許を取る時に習っていたが
おぼろげにしか覚えていない(苦笑)
もちろんチーちゃんは初めての経験。
教室に入ったとたんに床に寝ている2体の例の人形が目に飛び込んできてちょっとビビる(爆)

受付を済ませ、テキストと人工呼吸用のビニール製のシートを受け取り着席する。
僕ら家族を合わせて全部で20人くらいの参加者がいる。
年齢層は全体的に高めで50代くらいの方が半数くらい。
僕らと同じくらいの年代が4割くらいで20代の若者が2名と9歳のチーちゃん。
男女比は3/4が女性と圧倒的に女性上位。

講師役の救急救命士さんの登場でざわついていた教室は緊張と静寂に包まれたが
この救命士さんがとても穏やかで楽しい方だった。
すぐに笑いが起こり和やかなムードに空気を変えてしまった。
チーちゃんは相変わらず緊張気味だったけど(笑)

まずは心肺蘇生に関するビデオ鑑賞。
その後講師の方からビデオ内容の解説があったんですけども
目からウロコだったのは
僕は心肺蘇生の意味を根本的な部分で理解していなかったのだった。
それまで心肺蘇生の文字通り生き返らせるための行為だと思っていた。

実は人工呼吸や心臓マッサージなどの心肺蘇生法は脳のための行為なのだ。
人間は心肺停止後3~4分間心臓は細動(痙攣している)していて
細動のある間でなければ電気ショックなどの除細動装置は使えない。
そして心臓がポンプの機能を果たさなくなるため数分で脳に酸素が行かなくなり脳死状態になってしまう。
全国の救急車到着までの平均時間は6分。
何もしなければ細動が止まってしまい救急車が到着した時点ですでに脳は死にかけてしまう。
心臓マッサージは細動の時間を7~8分程度に長引かせるとともに
その間に心臓のポンプの役割を持たせ脳に酸素を送り続ける事で脳死を防ぐ事に繋がるのだ。
心肺蘇生法は救急車到着まで脳を守るための行為だったのだ。

もちろん人工呼吸や心臓マッサージで呼吸が戻ればそれに越したことはないが
救急車の到着まで続ける事で救命の確率は高まる。
救急車での救命措置から病院での専門的な治療へと繋がる救命リレーの最初の走者というわけだ。

もう、これだけでも来た価値があると思うくらいだった。

続いて実際に隊員の方の実技を見ながら心肺蘇生法の方法を教えてもらう。
これも時代とともに変化しているようで
以前、僕が習った時と変わっている部分もあった。
例えば、倒れた人の意識の確認をした後周囲の人に「救急車を呼んでください」と助けを求めるのだが
その時に「あなたに通報をお願いします」と通報してもらう人を指定するようになっていたり
人工呼吸の後、心臓の動きを確認するのは脈拍をとるのではなく、
体の状況を見て確認するようになっていたりと素人でも確実に出来る方法になっているのだ。

とひととおりお勉強したところで休憩、
後半は実技です。

~つづく~