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『天網恢々 ~お噺奉行清談控~』 林望

2022年03月04日 19時10分00秒 | ■読書
「林望」の連作時代小説『天網恢々 ~お噺奉行清談控~』を読みました。


薩摩スチューデント、西へに続き「林望」の作品です。

-----story-------------
江戸南町奉行「根岸肥前守鎮衛」
通称「耳九郎」のところには、今日も奇怪な話がやってくる。
ある日、老掏模の「河童の平六」が、北町奉行所同心とともにやってきた。
足を洗いたいという「平六」にはある相談事があった――(『河童の平六』)。

善良な庶民に情け深く、悪には厳しい人情奉行「根岸鎮衛」が江戸の理不尽を爽快に裁く! 
江戸弁の小気味よさが響きわたる傑作時代小説。
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2011年(平成23年)に刊行された、江戸南町奉行「根岸肥前守鎮衛(ねぎしひぜんのかみやすもり)」(通称「耳九郎」)を主人公とした捕物帳で以下の5篇が収録されています。

 ■猫眼(みょうがん)の男
 ■延宝院談綺(えんぽういんだんき)
 ■河童の平六
 ■百両の始末
 ■飼い殺し
 ■解説 河村幹夫


面白い噺を拾い集めてくる者を、駿河台富士見坂の屋敷で歓待する「地獄耳の九郎左衛門」、通称「耳九郎」こと江戸南町奉行「根岸肥前守鎮衛」… 藩を出奔した人相見の「栗原幸十郎」や薬売りの「銀次」、元掏摸の名手「河童の平六」たちが、町で聞き込んだ悪事や奇妙な出来事を持ち込めば、「鎮衛」の広い懐で吟味された事件は、ばっさばっさと裁かれる、、、

豪放磊落で人気者、当代切っての出頭人「根岸鎮衛」の大笑いが今日も江戸の町に響く……。


派手な立ち回りの捕物帳ではなく、淡々としていて軽めの読みやすい展開でしたね… 情けが深くて、下ネタが好きで、食いしん坊、そして耳嚢といわれるほどに市井の情報キャッチに巧みで、いったん事件を取り上げると公私の立場を上手に使い分けてながら、悪事を裁き庶民を助ける江戸南町奉行「根岸肥前守鎮衛」が独特の魅力を持っていて飽きずに読めましたね、、、

善行を積んだ人物の明るい未来が感じられる、懲悪勧善の結末が心地良い『河童の平六』『百両の始末』が良かったかな… 作品全般が、ちょーっと淡白な感じで、やや物足りなさを感じましたね。



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