![]() | 二十四時間 (新潮文庫) |
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新潮社 |
平成19年4月1日 発行
平成19年4月20日 二刷
平成16年9月新潮社より刊行したものを文庫化。
24の作品で構成された短編集。
作者の幼少のころの思い出や学生時代の話し、大学中退後の会社員時代の話し等、23時であったり17時であったりその時々のエピソードを題材に24の時間に結びつけた作品がならぶ。
作者と私は同年代。作者は東京出身で私は地方の山間部の出身。本当はずいぶん違った幼少期や少年期を過ごしてきたはずだが、作者が描く日々の世界というか着目する内容はとても共感できる。時代風景や風俗、形を出されると違った印象になったはず。その時々の心情は共感できるもの。
「17時」という作品は作者が小学校低学年の時代の話し。大雪が降って授業が中止になりいつもより早く学校が終わった時のこと。友達に誘われ電車を使わずに帰宅すると言う冒険に出るのだが・・・。読んでいて芥川龍之介のトロッコを思い出したのだが、さすがに比べるべきものではない。
(2013年11月 西図書館)