投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

万葉考古学 - 上野誠(角川選書)

 
著者は1960年福岡県朝倉市生まれ。國學院大學文学部日本文学科教授。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。博士(文学)。


令和4年11月24日 初版発行


コト(言葉、事柄、歴史)
モノ(器、人工構造物、物質)
アヤ(表現)
この三つの関係を見て行きながら歴史を振り返るという本。


平城京の立地
・北から南へなだらかに傾斜する土地
・宮がある場所は丘陵の末端
・三つの尾根とその間にあ谷筋が入り込む複雑な地形
・宮の造営には大規模な工事
・奈良山は瓦の製造工場
・照葉樹林の原生林は破壊
・大陸の都市の羅城は南に面したものしかなく、春日山、三笠山、竜田山が平城京の残りの羅城になる
・奈良山は管理された庭園
・隣接する春日野は貴族たちの遊び場


長屋王「岩が根の こごしき山を 越えかねて 音には泣くとも 色に出でめもや」
小野老「あおによし 奈良の都は咲く花の 薫ふがごとく今盛なり」


この時、まだ平城京は未完成。これらは大宰府で詠んだ歌。


坂上郎女「あしひきの 山に居れば風流なみ 我がするわざを とがめたまふな」


これは佐保(平城京から少し離れた別荘地)で詠んだ歌。聖務天皇に献上。風流ではないと自身を卑下する歌。


と言うような解説が並ぶ。ちょっと思っていたのと違った。


(2023年12月 西宮図書館)


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