韓国の中央日報の記事。
原理は比較的簡単だ。 カン教授が試験管に入れた銀色の固体はカドミウム・ニッケルなど金属粉末を薄い膜で覆った「カプセル」だ。 カプセルが溶け、金属が水と反応する。 水分子(H20)から酸素(O)を取り出し、水素(H2)を発生する酸化反応が起きるのだ。 この技術は6月に国内特許を受け、国際特許も出願した。 今までは特許のため秘密裏に研究してきたが、特許を受けてからはこれを公開している。 http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=104021&servcode=400§code=400 |
金属粉末再生技術は、太陽光熱・風力など新再生エネルギーで酸化した金属粉末を再び利用できるよう再生するというものだ。 http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=104022&servcode=400§code=400 |
カン教授は「30キロの金属粉末を積んで5時間・500キロを走行できる技術を開発する」と自信を表した。 http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=104022&servcode=400§code=400 |
カドミウム・ニッケルを使うとある。これはただの電池じゃないのか?という疑問もあるが、これらの金属の地金がいくらすると思っているのだろうか。
東京の現在の価格でニッケルは2070円/kg~2170円/kgだ。記事にあるように「30キロの金属粉末を積んで5時間・500キロを走行できる」とすると、仮に2000円/kgとして30kg×2000円/kg=60000円。60000円÷500km=120円/kmとなる。1km走るのにニッケルを120円使うことになる。
ガソリン車の燃費を10km/1リットルくらいとし、今のレギュラーガソリンの値段を170円/1リットルとすると、1km走るのにガソリンを17円使うことになる。
比較にならないほどガソリンの方が安い。
ニッケルは高すぎるからもっと安い金属のアルミでみてみると、東京の現在の価格でアルミは324円/kg~327円/kgだ。ニッケルの1/6とすると。1km走るのにアルミを20円使うことになる。これで現在の価格のガソリンに近づく。
しかしこんな希少な金属を使い捨て(記事では金属粉末を再び利用できるよう再生するとなっているが・・・)にして、価格が高騰しないとでも思っているのだろうか。
この教授は特許もとったそうだが、カドミウム・ニッケルを水と反応させて水素を得るというもので特許なんかとれないから、この教授が特許をとった技術とは金属粉末を薄い膜で覆った「カプセル」というものにありそうだ。しかし、なんと言ってもこの教授が語っている話のキモは「太陽光熱・風力など新再生エネルギーで酸化した金属粉末を再び利用できるよう再生する」というところだろう。これが出来なければ金をかける意味が全く無い。
ところで、記事を読みながら同じような車が今年大阪で走っていたのを思い出した。大阪からG8サミットの会場である洞爺湖まで走っていったらしい。
↓これだ。
ウォーターエネルギーシステムの中身が予想以上にしょぼくて脱力した件 http://blackshadow.seesaa.net/article/100444655.html |