夜の大捜査線 [DVD] | |
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
1967年のアメリカ映画。監督は「シンシナティ・キッド」、「華麗なる賭け」のノーマン・ジュイソン。出演はシドニー・ポワチエ、ロッド・スタイガー。舞台はミシシッピー州のとある町。人種差別が激しい。ロッド・スタイガーはその町の警察署長。その町で殺人事件が起こる。たまたま休暇でその町の駅で列車の乗り換え待ちをしていたフィラデルフィア警察の殺人課刑事のシドニー・ポワチエが容疑者として捉えられる。彼の身分照会をフィラデルフィア警察にしたロッド・スタイガーは、フィラデルフィア警察署長からシドニー・ポワチエに捜査を手伝わせることを申し出られる・・・。
シドニー・ポワチエも良いがロッド・スタイガーがもっと良い。何度観ても飽きない名作だと思う。
この映画でお気に入りの食事の場面は刻んだタマネギがたっぷり入ったチーズバーガーの個所。この箇所はファンが多いはず。ただチーズバーガーもタマネギも台詞として出てくるだけである。拘置所にいる殺人容疑者にシドニー・ポワチエが尋問をする場面。そこで容疑者は仲間ならその質問に答えられるからここに呼んでくれとシドニー・ポワチエに頼む。その時に彼にチーズバーガーの差し入れをしてくれるよう頼む。シドニー・ポワチエはニヤッと笑いながらタマネギを入れたやつだろう?と返し、容疑者も分かっているじゃないかという顔で返すという場面。
Let him bring me a cheeseburger?
Onions?
これは
奴にチーズバーガーの差し入れを頼んでくれないか?
タマネギ入りな!
というような吹き替えになるのだが、私が初めてテレビで観たときはこのOnions?が「刻んだタマネギをたっぷり入れてな!」という台詞で吹き替えられていて良い台詞だと感心した。いやその時はそういう英語の台詞なんだろうと思っていたのだが、実際はOnions?でしかなかったので吹き替えに感心したわけだ。アメリカ人ならば単に「タマネギの複数形」でスライスされた生のタマネギがたっぷり入ったチーズバーガーがいとも簡単に想像できるのかもしれないが、日本人にはタマネギ入りな!というようなあっさりしたものではなく、「たっぷり」とか「刻んだ」とか付けたほうがよりモノが想像しやすいように思うのだ。
それ以来、何度もこの映画を観ているのだがあの吹き替えに出会えない。
(2014年7月)