東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

《第五回内國勧業博覧会電燈装飾之図》

2017年01月15日 | その他

平成29年度大学入試センター試験
日本史Bの問題より

 

   公園は、新たな技術や文化との出会いの場でもあった。上野公園(東京都台東区)では、第1回内国勧業博覧会(1877年)が開かれ、機械・美術品などが展示された。公園を舞台とした勧業博は、日本の産業・文化の近代化に貢献し、工業国家日本の出発を示すものとなった。
   天王寺公園(大阪府大阪市)の地で開かれた第5回内国勧業博覧会(1903年)では、建築を装飾したイルミネーション、5色にライトアップされた大噴水、エレベータなどが人気を集めた。この博覧会では、下の図に描かれているように、電気という科学技術の成果が来場者に強い印象を与え、その様子は出版物を通して人々に伝えられた。出品物の過半は工業関係が占めたが、農業関係でも、米穀自給率低下が問題とされた当時の情勢において、生産物改良に積極的に取り組んだ千葉県農会の事績が表彰された。

 


山本松谷《第五回内國勧業博覧会電燈装飾之図》
『風俗画報』 269号(明治36.6.10)

 

→国立国会図書館の電子展示会「博覧会-近代技術の展示場」

   「第5回内国勧業博覧会について



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