東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

「ボルゲーゼ美術館展」

2010年03月20日 | 展覧会(西洋美術)
「ボルゲーゼ美術館展」は残すところ2週間余り。

ところで、過去に日本で公開されたボルゲーゼ所蔵作品はどの程度あったのでしょうか。

といっても、網羅的に調べる手段を知りませんので、わかる範囲ということで、2001年開催の2つの展覧会を対象に書かせてもらいます。

2001年は、「日本におけるイタリア2001年」として、イタリア美術を堪能できる貴重な展覧会が多く開催されています。そのときボルゲーゼ所蔵作品も来ています。

まず、国立西洋美術館で春に開催された「イタリア・ルネサンス 宮廷と都市の文化」展。
ブルネッレスキ、マザッチョからヴァザーリ、チェッリーニまで、15・16世紀のイタリア美術を語るには欠かせない芸術家を相当程度カバーした、約180点からなる非常に大規模な展覧会でした。
ボルゲーゼ所蔵作品は、次の2点。(●印は、今回の出品作を示します。)

1 ジョルジョーネに帰属 「情熱の歌手」
2 ジョルジョーネに帰属「フルート奏者」●

このときは2枚セットでの公開でした。

次に、東京都庭園美術館で秋に開催(岡崎市美術博物館にも巡回)された「カラヴァッジョ」展。
カラヴァッジョ作品8点(?を含む)のほか、重要なカラヴァッジェスキ作品等計約40点から構成された、「欧米で開催されてもおかしくない画期的な展覧会」でした。
ボルゲーゼ所蔵作品は、次の6点。

1 カラヴァッジョ「果物かごを持つ少年」
2 カラヴァッジョ「執筆する聖ヒエロニムス」
3 バリオーネ「ユディトとホロフェルネス」
4 バリオーネ「エッケ・ホモ(この人を見よ)」●
5 カラッチョロ「ゴリアテの首を持つダヴィデ」●
6 バビューレン「キリストの捕縛」

4、5は今回カラヴァッジョをはさむ形で展示されています。

カラッチョロは私のお気に入りの画家で、彼の画集も2冊持っています。
この作品も当時相当印象に残りました。
ただ、今回はカラヴァッジョの横に置かれ、割りを食っちゃったなあという感じです。


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