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ドレスデンで《窓辺で手紙を読む女》修復完了記念のフェルメール展が開幕(2021.9)

2021年09月12日 | フェルメール
   ドレスデン国立古典絵画館において、同館所蔵の《窓辺で手紙を読む女》修復完了のお披露目となるフェルメール展が開幕した。
 
Johannes Vermeer. On Reflection
2021年9月10日〜2022年1月2日
ドレスデン国立古典絵画館
 
 
   主役は、修復によりキューピッドの画中画を復活させた《窓辺で手紙を読む女》であるが、他に9点、なんと計10点ものフェルメール作品が出品される大フェルメール展である。
 
《小路》
   アムステルダム国立美術館
 
《地理学者》
   シュテーデル美術館、フランクフルト
 
《真珠の首飾り》
   ベルリン国立美術館
 
《手紙を読む青衣の女》
   アムステルダム国立美術館
 
《2人の紳士と女》
   アントン・ウルリッヒ公美術館、ブラウンシュヴァイク
 
《天秤を持つ女》
   ワシントン・ナショナル・ギャラリー
 
《ヴァージナルの前に立つ女》
   ロンドン・ナショナル・ギャラリー
 
《取り持ち女》
   ドレスデン国立古典絵画館
 
《稽古の中断》
   フリック・コレクション、ニューヨーク
 
 
   驚きは。
 
1)ドイツに所蔵されるフェルメール作品6点のうち5点が出品!
    唯一の非出品は、ベルリン国立美術館の《紳士とワインを飲む女》。
 
 
2)フリック・コレクションからフェルメール作品1点が出品!!!
    フリック・コレクションは、作品の貸出は行わない美術館で、同館が所蔵するフェルメール作品(3点!)は門外不出、観るためには現地へ行く以外には方法はないものと思っていた。
   《稽古の中断》がヨーロッパに貸し出されるのは初めてとのこと。
   というか、1901年にフリック・コレクション入りしてから、1904年に米国内に貸し出して以来、117年ぶりの貸出となるようだ。
   なお、他2点のフェルメール作品《士官と笑う女》《女と召使》は、フリック・コレクション入りしてから貸出実績はない。
 
 
3)キューピッドの画中画が3点!!!
 
・《窓辺で手紙を読む女》
 
・《ヴァージナルの前に立つ女》
 
・《稽古の中断》
 
   門外不出の《稽古の中断》の貸出が実現したのも、背景の壁にキューピッドの画中画が描かれていることが、決定打となったようだ。
  ちなみに、他出品作7点中5点にも、背景の壁に画中画または地図が描かれている。
 
 
   この大フェルメール展は、コロナ禍を踏まえ入場者数を制限する。
   現時点での時間指定チケットの販売数は1時間あたり60人分とのこと。
   争奪戦になっていることだろう。
 
 
 
   このドレスデンでの大フェルメール展が閉幕後、《窓辺で手紙を読む女》は日本にやってくる。楽しみである。
 
ドレスデン国立古典絵画館所蔵
フェルメールと17世紀オランダ絵画展
 
【東京】東京都美術館
2022年1月22日〜4月3日
 
【北海道展】北海道立近代美術館
2022年4月~6月 ※調整中  
 
【大阪展】大阪市立美術館
2022年7月16日〜9月25日
 
【宮城展】 
会場、会期ともに調整中
 
 
   日本巡回のあと、ニューヨークに行ったりするのかな。


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