フェルメールからのラブレター展
2011年12月23日~2012年3月14日
Bunkamuraザ・ミュージアム
私にとって、今、東京で一番素敵な空間です。
Bunkamuraのフェルメールの部屋。
正面の壁には、初来日のアムステルダム国立美術館「手紙を読む青衣の女」。
右の壁には、ワシントン・ナショナル・ギャラリー「手紙を書く女」。
そして左の壁には、アイルランド・ナショナル・ギャラリー「手紙を書く女と召使い」。
3方をフェルメールに囲まれるなんて。
また、昨年の「地理学者」と比べると、絵からの距離が近い。
裸眼でも十分ですが、単眼鏡を利用すると、さらなる喜びが訪れます。
来日18点目となる「手紙を読む青衣の女」は、修復したばかり。
女性の衣服の青のグラデュエーションが楽しめます。
一心に手紙を読む女性。覗き見している感じです。
1999年以来2回目の「手紙を書く女」。前回来日時の印象はほとんど残っていません。
本作の女性は、いくら移動してもこちらを見つめている。単眼鏡で顔を見るのは気後れします。
それでテーブルの上の小物入れやコップを見るわけですが、光の表現に引き込まれます。コップに何が映っているのか、知りたいのですが、よくわかりません。
2008年以来2回目の「手紙を書く女と召使い」。前回は他の作品を優先しましたが、今回はじっくりと。
本作は、召使いが主役ですね。
召使いが主役の作品は同時代のオランダ絵画に多数あるのに、どうしてフェルメール作品はこんなにも印象が異なるのだろう。
フェルメール以外の40作品も、風俗画等人物を描いた作品が中心。これらも見ごたえあります。フェルメール・オンリーの展覧会ではありません。
フェルメールと一緒に来日した作品から挙げると。
アイルランド・ナショナル・ギャラリーからは2点。強いて選ぶと、ヤン・ステーン「生徒にお仕置きをする教師」。
ワシントン・ナショナル・ギャラリーからは1点。ピーテル・デ・ホーホ「中庭にいる女と子供」。
アムステルダム国立美術館からは4点来てますが、選ぶとすると、フランス・ファン・ミーリス(1世)の小品「手紙を書く女」。
また、「職業上の、あるいは学術的コミュニケーション」の章(一番最後の章)の作品群も好みです。
フェルメール3枚セット券を買いましたが、大正解でした。
今年は、あと3点フェルメールを見ることができます。
今から楽しみです。