根津青山の至宝
初代根津嘉一郎コレクションの軌跡
2015年9月19日~11月3日
根津美術館
長く気になりつつも観たことのなかった国宝《那智瀧図》目当てに訪問する。
国宝《那智瀧図》鎌倉時代、13-14世紀
熊野那智大社の御神体、那智の滝のみが描かれる。
真っ直ぐに落ちる白い瀧。細い。その細さは、鋭さを表しているのだろうか。絵はかなり古くなっているが、当初の姿はさぞ神々しかっただろう。
それ以外には、昨年の三井記念美術館「東山御物の美−足利将軍家の至宝−」展で観た、あるいは観たものに似た絵画作品を、良さはわからないながらも楽しむ。専ら絵画を観て、書や茶道具などはスルーする。
〈主に観たもの〉
国宝《鶉図》伝 李安忠筆、南宋時代 12−13世紀
重文《夕陽山水図》馬麟筆・理宗賛、南宋時代 宝祐2年(1254)
重文《瓜虫図》呂敬甫筆、明時代 14−15世紀
《蓮燕図》伝 牧谿筆、元時代、13世紀
重文《竹雀図》伝 牧谿筆、元時代、13世紀
うち《蓮燕図》は、三井記念美術館蔵。初代が昭和2年に購入し、その5年後に売却、翌年三井の所蔵になったという。どこかお気に召さないところがあったのか。