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モネ 連作の情景
2023年10月20日〜2024年1月28日
上野の森美術館
本展の最大の見どころの一つ。
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ロンドンの「ウォータールー橋」連作3点が並ぶ様は、壮観。
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上から
《ウォータールー橋、曇り》
1900年、65.0×100.0cm
ヒュー・レイン・ギャラリー、ダブリン
《ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ》
1904年、65.7×101.6cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
《ウォータールー橋、ロンドン、日没》
1904年、65.5×92.7cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
【「ロンドン風景」連作】
1899年9月、イギリスで勉強中の次男ミシェルに会うため、妻と義理の娘とともにロンドンに行き、1ヶ月あまり滞在する。「ウォータールー橋」を含む「ロンドン風景」連作に着手する。10点以上制作。
1900年2〜4月、「ロンドン風景」連作制作のため、ひとりでロンドンに滞在する。70点近く制作。
1901年1〜4月、ロンドンに再度滞在。
1904年5〜6月、1903年に予定しながら作品を完成させることができずに延期となった「ロンドン風景」連作による個展を開催。37点の出品。
「ロンドン風景」連作は、「ウォータールー橋」「チャリング・クロス橋」および「国会議事堂」の3モティーフ。
「ウォータールー橋」「チャリング・クロス橋」は、モネが宿泊したサヴォイ・ホテルの6階の部屋から見える姿。
「国会議事堂」は、テムズ川を渡ったところにあるセント・トーマス病院のテラスから対岸の国会議事堂の姿。
時間や天候、霧の具合により、ロンドン風景は姿を変えていく。
【「ウォータールー橋」連作】
「ウォータールー橋」の油彩作品は、41点が存在するらしい。
ワシントン・ナショナル・ギャラリーは、本展に2点出品してくれているが、実はもう1点!所蔵している。
つまり、同館では常設にて、本展と同様の壮観な展示風景を観ることができるということ。
もう1点は、次の作品。
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《ウォータールー橋、灰色の天候》
1903年、65.1×100cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
日本にも所蔵作品がある。
まずは、松方コレクション。松方幸次郎がおそらくモネ本人から購入したもの。
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《ウォータールー橋、ロンドン》
1902年、65.7×100.5cm
国立西洋美術館
鹿児島県霧島市に所在する松下美術館も所蔵する。
Wikipediaによると、ほか、サントリー・コレクション、個人蔵にあるらしい。
日本に合計4点。凄いこと。
日本以外の所蔵状況について、Wikipediaによると、以下のとおり。
アメリカ:12館15点
カナダ :2館2点
スイス :3館3点
ドイツ :1館1点
デンマーク:1館1点
アイルランド:1館1点
ロシア :1館1点
個人蔵 :アメリカ3点、不詳10点
意外なことに、フランスの美術館にはない。
意外なことに、イギリスの美術館にもない。
【「チャリング・クロス橋」連作】
本展の東京会場における「チャリング・クロス橋」連作の出品は、1点である。
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《チャリング・クロス橋、テムズ川》
1903年、73.4×100.3cm
リヨン美術館
東京会場では1点だが、大阪会場ではもう1点が登場し、連作効果を味わうことができる。
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《テムズ川のチャリング・クロス橋》
1903年、73.0×100.0cm
吉野石膏コレクション(山形美術館に寄託)
「チャリング・クロス橋」連作は、34点が知られているという。
日本には、前掲の吉野石膏コレクションのほかにもある。
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《チャーリング・クロス橋、ロンドン》
1902年頃、65.3×100cm
国立西洋美術館
✳︎ 松方コレクション。松方幸次郎がモネ本人から購入したもの。
《チャリング・クロス橋》
1899年、65.0×81.0cm
メナード美術館
《チャリング・クロス橋》
1900年頃、63.8×80cm
笠間日動美術館
合計4点。本連作も凄い所蔵点数である。
かつては、八王子の村内美術館も所蔵していたらしい。
日本以外の所蔵状況について、Wikipediaによると、アメリカ8点、フランス2点、カナダ・スイス・イギリス・エジプト各1点、個人蔵18点(1美術館で複数点所蔵なし)となっている。
本作は、イギリス、フランスの美術館も所蔵しているが、ロンドン、パリの美術館ではない。
【「国会議事堂」連作】
本展における「国会議事堂」連作の出品は、1点(東京・大阪会場共通)。
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《国会議事堂、バラ色のシンフォニー》
1900年、82.0×92.6cm
ポーラ美術館
「国会議事堂」連作は、19点が知られているという。
日本に所蔵されるのは、本展出品のポーラ美術館所蔵作品のみだが、凄いこと。
日本以外の所蔵状況については、Wikipediaによると、アメリカ7点、フランス4点、ドイツ・スイス・ロシア各1点、個人蔵4点(1美術館で複数点所蔵なし)となっている。
フランスの美術館では、オルセーやマルモッタンも所蔵。しかしイギリスの美術館は所蔵しない。
【その他】
この時期のモネのロンドン作品としては、他に《夜のレスター広場》があるようだ。
Wikipediaによると、すべて個人蔵で3点。日本で実見できる可能性は低そうだ。