駈歩
2016-07-15 | 乗馬
物事を文章として表すことの難しさを今更ながら身に染みて感じているところです。例えば、乗馬クラブの馬は、調教で駈歩(乗馬用語で駆け足のことを駈歩と書きます)などが出来るようになっているのですが、その駈歩について文章で表現するとなると、かなりの困難性を感じざるを得ません。一般に運動の状態を文章にするということが難しい事なのかもしれません。
乗馬の面白さをお伝えしたいので「馬の駈歩」の仕方を説明したいと思います。馬の前進気勢(馬が前に進もうとしている状態)を感じながら手綱を固定(ガチガチの固定ではなく手綱の先の銜を馬の動きに合わせて軽く拳を握るイメージ)し、半減却(馬の前進気勢を体全体で後ろに引き止めることで馬が次の行動の弾みをつける状態≒ヨーイドンのヨーイのイメージ)の後すぐに人間の右足を馬の腹に付けたまま、少し後ろにずらすか左足をほんの少し前に出し馬の腹に圧着させる又は同じ動作を右足と左足を同時に行うことにより馬の右後ろ脚が駈歩の第1歩を踏み出すことで馬全身が前上に動き出すことになります。この時に人間は変な力はいれずに鐙を踏み自分の姿勢を維持するとともに馬の動きについていく必要があります。
この文章を読んで「何のこっちゃ!!」と思われる人がほとんどだと思いますが、駈歩で馬と人間とが一体になったと感じられる瞬間あの浮遊感(馬の駈歩は4本の脚が一瞬だけ空中に浮きます)を一度味わってしまうと美味しいラーメンをもう一度食べたいと思うのをはるかに通り越して直ぐにでも、もう一度馬に乗ってしまうのです。試してみては!