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2010年12月31日/10asia/GD&TOP Vol.2

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW

Vol.2 ― GD&TOP「不仲説にせよ何にせよ、争ったことは一度もない」

10asia|2012年03月22日17時51分



―そのためか二人の声が最も大きい効果を出したようですね。「HIGH HIGH」や「家に帰るな」ではG-DRAGONのポジションはラッパーよりは、サウンドの流れを導く役割のようです。反対にT.O.Pは曲にインパクトを与えています。

G-DRAGON:T.O.Pの声は本当に重みがあって人をひきつけるし、僕の声は細いからコラボしたら、T.O.Pが大体の中心を捉えておいて、僕はその上で自由に飛びまわってこそ(笑)スムーズに流れると思います。

―対照的な二人が作り出したアルバムのサウンドがこのような結果であることが面白いです。言葉通り“HIGH”と言える、本当に少し浮いている感じがします。

G-DRAGON:はい。僕たちはそのようなスタイルが好きです。

T.O.P:夢幻的で、空間を感じられるサウンドを出したかったんです。



「TEDDY兄さんとうまく共同作業をしました」


―そのようなサウンドを選んだ理由は何ですか?「HIGH HIGH」や「OH YEAH」は単にクラブで遊ぶというよりは、歌詞のまま“解脱したような”音楽に酔いしれるような感じが強かったです。

G-DRAGON:僕たちは目を閉じて、歌詞だけ聞いても絵を描くことができるような音楽を考えていました。一編の映画のように視覚的な音楽を作りたかったんです。単に最初から最後まで楽しいだけだったら、つまらないでしょう。ライブでも僕たちがファンのみなさんを盛り上げなければならないけど、そうするにはいつ押していつ引くか、いつ下げていつ高めるかを理解してこそ、みなさんの感情を高めることができます。だから短いMCでも感情や流れも変わって、色んな効果を与えて、ますます没頭できる空気ができるんです。

―それでクラブの雰囲気を活かしたんですか。曲ごとに音楽の中で背景となる空間を作ることに努力した感じがします。曲の内容によって少しずつ質感も違っていました。

G-DRAGON:その部分はとても細かく求めます。「ミキシングが上手い人に任せたらどう?」ではなく、僕たちの録音を終わらせたら「この部分は僕たちが後ろで歌ってるように響く感じを出したいんです。この部分で僕たちがもっと耳元でささやいているようにしたいんです」というように説明するんです。

T.O.P:会社ではこのようなサウンドミキシングに特に力を入れます。社長が直接ミキシングをしたりもしますし。今回のアルバムも同じ曲でもCDで聴く時とデジタル音源でダウンロードして聴く時とで少し違います。聴く環境に合わせて社長が直接ミキシングをしました(笑)

G-DRAGON:だからYGのサウンドはPERRY兄さんの世代とTEDDY兄さんの世代、そして僕たちの世代でサウンドが明確に違います。プロデューサーによりイメージするサウンドが違って、それが顕著にアルバムに反映されるからです。

―だから「HIGH HIGH」や「OH YEAH」は、ちょっと聴くとBIGBANGのエレクトロニカスタイルの曲なのに、二人はクラブの中の空間を再現したようです。ちょっと聴くと一般的な曲なのに、このようなクラブの空間がかもし出すムードに没頭して楽しめる人は多くないかもしれないですね。

T.O.P:僕たちもその部分はちょっと冒険かもしれないと思いました。最初から大衆的な共感を呼ぶことだけ考えていたら、BIGBANGでの曲と同じスタイルで行かなければならなかったけど、それを少し変えました。まずはみなさんに僕たちのカラーを見せたかったんです。それに久しぶりにリリースされるアルバムだから、何かを新しくするべきだと思って。

G-DRAGON:みなさんがクラブ文化を分かっていようがいまいが、僕たちのステージを見た時「あ、クラブに行ったらこうやって遊んで、この歌を聴く時はああやって走ってこそ盛り上がるんだ」という風にしたくて。だから放送を続けていたら、みなさんを理解させる自信もあったんです。

―ところで、最初タイトル曲として発表した「HIGH HIGH」と「OH YEAH」はお二人が作曲した曲ではありませんね。

T.O.P:最初、僕たちだけで作っていた時は、もう少し温かい音楽を作りたかったんです。だけど、ある程度はリスナーへの配慮も必要だったし、社長もそのように考えていたから、TEDDY兄さんにお願いしました。曲の詳細な部分は僕たちの意見が反映されたものの、適度に慣れたスタイルが必要でした。

G-DRAGON:今まで、BIGBANGのアルバムにはTEDDY兄さんの曲はそんなに多く入ってませんでした。TEDDY兄さんといつも話しをするけど、自分の指向を強く持っている作曲家とはどうしてもお互いに合わない場合が多くて、TEDDY兄さんとの仕事も少し苦労しました。だから、これじゃダメだと思って、半年ほど前からTEDDY兄さんとずっと話し合って結論を出しました(笑) TEDDY兄さんの曲をもらう時はTEDDY兄さんが枠を作って、僕たちに渡します。するとTEDDY兄さんはそこから手を引きます。その後またテディ兄さんと調整しました。だから共同作業が正しく行われたのは、この2曲だと思います。

―「HIGH HIGH」はG-DRAGONの作曲ではないけど、曲の展開はG-DRAGONのスタイルという印象が強かったです。曲が部分ごとに一段階ずつ変わる感じでした。

G-DRAGON:どうしても僕から曲が始まるので、僕がスタートで強く出ると、T.O.Pが再びバランスを取ってくれて、T.O.Pが強く出ると僕がバランスを取って、だから曲の流れが面白くなったみたいです。退屈させたくなかったので。

T.O.P:こういうことが共同作業の結果なのかもしれません。それぞれのカラーがあって、TEDDY兄さんが先に方向を示してくれると、二人は新しく解釈をしてそこに付け加えるという過程です。だからか少し新しい感じが出たようです。



「どんな音楽でも、みんなから認められるアルバムを作りたい」


―ところで曲の反応ですが、「HIGH HIGH」や「OH YEAH」も素敵な曲だけど、プロモーションがあまりない「Knock Out」やステージの上で一度も披露していない「家に帰るな」も良いと思います。「Knock Out」のようにメロディーなしで、ラップだけで進めるヒップホップ音楽でリスナーの反応を得るのは難しいと思います。

T.O.P:正直、万人受けする曲だとは考えてはいませんでした。だけど、なぜか好まれそうな予感もしたんです。どうしても二人一緒だとヒップホップ指向が強くなって、ただ、今僕たちが持っている若さでしか表現できないことをやってみたかったんです。約2年間BIGBANGというチームとしての活動を休んでいるとき、僕たちが学んで、感じたことを最も本能的に表現できたことは、ヒップホップ音楽だったと思うし、簡単なスタイルで作ることもできたけど、もう少し大きい絵を描きたかったんです。

G-DRAGON:僕たちはBIGBANGでもV.Iでもアルバムを出す時、自信がないわけではありません。ただ、自信がなくなるのは常に変わる音楽業界の現状についてです。アルバムを出したのにタイトル曲一曲だけ聴いて、他の曲は忘られます。以前は歌への思い出がありました。その時、僕が何歳で、誰と会っていたか、その歌を聴きながら慰められたという、そういう思い出です。だけど最近はすべてのことが3週以内に決められて、「その歌のリフレイン(繰り返しの部分)しか思い出せない」という場合が多いです。そのような音楽市場を捉えようとするには、アルバムの全曲をタイトル曲並みに認識させる必要があります。そうするためにはアルバム全体の流れや全ての曲の完成度を高くしなければなりません。

―「HIGH HIGH」だけがタイトル曲ではないということですか。

G-DRAGON:ある人は「HIGH HIGH」を聴いて好きになって、ある人は「Baby Good Night」を聴いて好きになる、そんなアルバムを作りたかったんです。だからタイトルに特別に大きな意味は持たせていません。TEDDY兄さんと作業した曲は客観的に判断した時、最も多くの人々が好きになれる曲をタイトルチューンにして、他の曲にはその曲にない魅力を満たそうとしながら、バランスを取ることに重点を置きました。

―確かに今回のアルバムは「HIGH HIGH」と「OH YEAH」を除けばエレクトロニカなものより、ヒップホップや最初からそれ以外のジャンルを活かしましたね。

T.O.P:本来、僕たちがやりたかった音楽を最も多く披露したアルバムだと思います。エレクトロニカに偏り過ぎても、僕たちもそのような冷たい感じに飽きてしまうので、僕たちが活動しながら感じたことを新しいスタイルで一曲一曲、丁寧にアルバムに込めたかったんです。

―そうすればもっと冒険できるのではないでしょうか。「Knock Out」をさらに前面に出していたら、音楽界の主流に何か違うスタイルを見せられたかもしれません。

T.O.P:それが少し悔しいです。ドラマでは“イってしまう”という言葉も、悪口も出てくるけど、音楽は審議が厳しくて通りにくいですし。僕たちもこの曲でプロモーションしたいんです(笑)

G-DRAGON:この話をして良いのかわからないけど(笑)「Knock Out」(イってしまう)は「私の名前はキム・サムスン」(MBC)を見て作った曲です。そこでキム・ソナさんがドラマの中で「本当にイってしまいそうだ」というシーンがあったので、それを見てアイディアが浮かんでこの曲を書き始めました。だけど審議で通らない状況です(笑)

―最も個人的な理由を持った音楽ですね(笑) ところで、二人が最もしたかった音楽が人々の反応を得たということについては、どんな気持ちですか? 歌詞の中でも二人の個人的な話をしているけど、それが人々に通じるのだと思いますが。

T.O.P:僕たちが持っているカラーだけで、すべてのリスナーが認めるしかない音楽を作ってみたいという願いがありました。だから今後BIGBANGが出すどんな音楽でも、誰もが認めるアルバムを作ろう思えたことが、このアルバムで願っていた結果だったと思います。

―それだけ音楽に対する考え方も変わってきたと思います。BIGBANGのデビュー以後、二人ともますます個人的な話と趣向を込めた音楽に向かっていますね。

G-DRAGON:BIGBANGとしてデビューして5年が経ったのですが、今になって胸がいっぱいになっています。僕たちがデビューした頃は「Knock Out」を思うように作ることは難しかったと思います。だけど、今は僕たちの意図する通り進んでいる気がしますし、今後ずっとこのような音楽をたくさん出しつづければ、人々もだんだん自然に受け入れることができるのではないかと思います。僕たちが常に望んできた方向に、流れている感じです。

T.O.P:できればアルバムを聴いた時、ただ聞いて、聞き流してしまう音楽ではなく、頭の中に絵が描かれ、このアルバムを作品として認めてくれたら良いなと思います。

G-DRAGON:そしてBIGBANGに対して一言付け加えると、アルバムのリリースが延期されると、不仲説が出たりします。だけど、僕たちのアルバムやV.Iのアルバムが全部BIGBANGのためのプロジェクトだと思って進めてきました。重要なことは誰が先にリリースして、誰がどのように出てくるかではなく、メンバー同士話し合って、全員が望む道を見つけることです。僕たちのステージが言葉どおり“ショー”ならば、僕たち二人のショーもあって、V.Iのショーもあって、またBIGBANGのショーもあります。その時ごとに楽しんでくれればいいんです。そんな噂のせいでメンバーのみんなが傷ついて、話しているうちに頭が痛くなります。

T.O.P:僕たちは不仲説にせよ何にせよ、争ったことは一度もありません(笑)



「今後、BIGBANGの活動の範囲を大きく広げることになると思う」


―今後、BIGBANGの歩みは?

G-DRAGON:BIGBANGのメンバーが集まったら、いつも僕たちのこれからのことを話しています。「これからは心温まる音楽をしよう」と。人々の疲れた日常を軽減してくれる音楽をするのが歌手だと考えることもできるけど、僕たちはもっと広く考えたいです。今の世の中は世知辛く、色々な面で人々が変わって行ってる気がします。僕たちはまだ若いけど、僕たちの世代ともっと若い世代の間にもまた明確な違いがあります。それを音楽で変えられるなら、変えたいです。だから、心温まる音楽がしたいし、またBIGBANGに戻ってリリースする次のアルバムの音楽性は、みなさんが考えている方向とは大いに違うかもしれません。だけど、みなさんがBIGBANGが好きだった理由は BIGBANGの独特のカラーがあって、いつもやってきた音楽があったから。この二つは満たしていなければなりません。

―今回のアルバム制作を経て、何となく大人になったように見えます。

G-DRAGON:昨年の2年間、BIGBANGの活動を休みながら、たくさんの噂もあったけど、返ってそのおかげでメンバー同士の関係が深くなって、堅い信頼を築くことができ、成長した気がします。まだ僕たちは若いけどBIGBANGというチームは前よりも大きくなったと思います。だからまだ、全部話すことはできないけど、次のBIGBANGのアルバムはどんな音楽であるかというより、大きくなったBIGBANGを見せられるかが、最も重要なことだと思います。

―大きくなったBIGBANGですか。

G-DRAGON:今後リリースされるBIGBANGのアルバムでは、各方面にいるアーティストたちと作業をしながら、BIGBANGの活動範囲を大きく広げることになると思います。彼らともっと素敵な絵を描くことができそうで、何だか楽しみです。M.I.A(ミア)のアルバムにも参加したDiplo(ディプロ)が「Knock Out」に参加したことがそのスタートだと見てくれれば良いと思います。アルバムに収録されなかったけど、TIESTO(ティエスト)も参加するはずでした。そのようなセッションを通じたので、みなさんにこんなに魅力的な音楽があります、一緒に聴きましょう、と言いたかったんです。僕たちは先生ではないけど、音楽を少しでも知っている歌手として、「この音楽はこう。一度聴いてみて。そしてこんな風に遊んでみて」とアドバイスできたら良いなと思います。

―二人の職業は人から見られる職業ですが、今回のアルバムでは自分たちの話と人に見せるステージのための姿のバランスが、良く取れている感じがします。

T.O.P:確かに性格的にも大きく変わりました。悪い方へ変わったということではないです(笑) 少し視野が広くなって、だから今回のアルバムでは本当に自由にやることができました。もう僕たちには音楽チャートの成績が重要ではないみたいです。

G-DRAGON:僕たちがプロデュースしたアルバムですから。もし僕たちができないことを歌詞で書いたら、それは虚勢になるかもしれませんが、僕たちの言葉で歌うことは、僕たちにしかできないことだから。だからそのような歌詞を最大限に反映しました。今後、みなさんが曲を聴く時「おお、この人こんなことも考えているんだ」ではなく「彼だからこんなことも考えるだろうな」と、こんなふうに人々を説得させる考えを持ちたいです。

元記事配信日時 : 2010年12月31日10時20分記者 : カン・ミョンソク、写真:チェ・ギウォン、イ・ジンヒョク、編集:イ・ジヘ、翻訳:チェ・ユンジョン

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