ruky mi
1.秦基博「アイ」(2010)
D-lite:
この曲はですね、初めて聴いたとき一番いい印象だったし、温かみがあって好きだった。
歌詞も素直に言わなくて遠まわしに表現するところはほんと気に入りました。
ちょっと不安もありましたね。編曲して僕の声で歌ったらもっといい作品になるかどうか、全然だれも知らないことですから・・・
P松尾潔:
どう調理しても壊れないようなすばらしい・・構造を持った曲だなって痛感したんですけど・・・、秦さんのオリジナルとはちょっと違ったプロデュースをしてみたいなと思って、まぁ、ヴィンテージ感のある、R&Bというよりはヴィンテージソウルという、
スタイルというよりも、D-liteのスピリチュアルなD-liteのなかにあるものをどう引き出すかということを探っていると、やはりソウル的な表現になった、そこに着地したというそういう感じなんですよね。
D-lite:
このアルバムを作るとき、一番中心にしたのは温かみのある曲を中心にして選びましたけど、僕のインスピレーションを信じて、有名な曲、あまり有名じゃない曲とかあまり気にしなくて、そういう話は聞きたくなかったです。僕が好きな曲を決めて僕の色を入れたかったので。
ほんとに僕も、プラスBIGBANGも大好きなんです。
温かみがあって、聴くと楽だし、ハートを一緒にほぐしている気持ちじゃないですか。
2.スキマスイッチ「全力少年」(2005)
D-lite:
この曲は、イメージが、ワンピースのルフィが急に出てきて、あ~いいな~、この曲いいな~と思いました。さえぎるものはぶっとばして♪~、ホップして。。
学生のころを思い出しました。何も怖くなくて、どこにでもいけるじゃないですか、そのときは。それで、そんなイメージが強くて、ルフィも怖いものないですよね~。それで、その面を強調したかったです。
P笹路正徳:
「全力少年」はあきらかにメロディだけでできちゃってるんで、まずはそれにそってメロディがいかに良く聞こえるかというアレンジをしなければいけませんよね。
ただ、ちょっとソウルテイストを増やして、やっぱり、その、スキマスイッチの方だと、古き良きニューミュージック的なところもあるしね、スキマスイッチ独特の感じがあるでしょ、メロディックでご機嫌で、あとはちょっと洗練されている、そういうところから、若干、D-liteのあの声の感じから、ちょっとどんくさくてもいいかなと。
まぁ、それで構築して予定どおりで。数か月経って聞くとまた全然客観的に見えるものがあるんだよね。そうやって聞いてみると非常にやっぱり、あの~音(曲)の持っている大事なものがね、より濃くでてきたな~と思ってね、すごくよかったと思ってるんですよ「全力少年」。
これ、やっぱりね、歌えてるからだと思うんだよね。
3.絢香「Hello」(2012)
D-lite:
この曲もほんと偶然、追加になった曲なんですけど。韓国で何曲か曲を選んで本格的に作るために
日本に来た日に絢香さんのアンコールライブをみにいったとき、「Hello」のステージをみて、ほ~この曲いいな~って、それで追加しました。
でもこの曲は2012年の歌ですね。
P亀田誠治:
そこは僕もびっくりしたの。ほんと直近だよって。この間のライブでも「この曲で元気になってね」ってやっていた曲だよって。
D-lite:
でも、それはあんまり関係ないじゃないですか、好きだし、唄ってみたいし、意見出してカバーすることになりました。
P亀田誠治:
選曲的には驚いたけれども、あの・・・、やっぱりね・・・D君のうたがのったときに。こりゃやりたかっただろうなーって、すごい気持ちよさそうに歌うんですよ。
歌として、楽器として体に響かせている「Hello」と自分が伝えようとしている「Hello」というメッセージがぴったり一つの塊になって、それで剛速球を投げれてるみたいな、そういう・・・、レコーディングして鳥肌たちましたよね。
D-liteの作品の魅力とは?
P松尾潔:
D-liteの体が楽器としてまず優れてるんですよね。いい音が鳴るんだな~。
アジア人離れしているようでいて彼ほどアジア人的な肉体の特性をフルに発揮している人もいないと思うんですよね。
ここまでパワフルな度合いを高めたバラードを唄いきる人ってそうそういないですよ。
(・・・つづくかも・・・)