会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

マレーシア汚職、米金融大手に飛び火 元行員ら3人起訴(産経より)

マレーシア汚職、米金融大手に飛び火 元行員ら3人起訴

当サイトでも何度か取り上げたマレーシアの政府系ファンド「1MDB」の巨額資金流用事件の関連で、米金融大手ゴールドマン・サックス元行員ら3人が起訴されたという記事。

「海外腐敗行為防止法(FCPA)の罪などで起訴されたのは、GS元東南アジア地域責任者のティム・ライスナー被告、GS元幹部のロジャー・ウン被告に加え、ナジブ氏(前首相)と関係が深く逃亡中の華人実業家ロー・テックジョー(通称ジョー・ロー)被告の計3人。

米司法省によると、GSは2012年から13年、1MDBによる60億ドル超の社債発行で主幹事を獲得。6億ドルの高額手数料を得た。3人は27億ドルを不正流用。使途はマレーシア首脳周辺への賄賂や、ニューヨークの高級不動産取得や美術品の購入に充てられたほか、金融詐欺を扱った映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の製作費にも流れ込んでいた、とされる。

今後の焦点となるのは、GSが事件にどこまで組織的に関与していたかだ。

司法省によると、1MDBの社債発行案件は、GS内で「マグノリア計画」などのコード名で呼ばれ、事件の「黒幕」とされるロー被告や、ライスナー被告は、1MDBが調達した資金をペーパーカンパニーに移し替えて工作し、賄賂などに流用。米メディアによると、ライスナー被告はGS社内で不正取引などに目を光らせる内部管理部門に虚偽の報告を重ね、不正発覚からすり抜けていた。」

マレーシアでは監査人だったデロイトやKPMGも調べられているようです。

Deloitte in the dock over 1MDB(economia)

The Malaysian Institute of Accountants (MIA) has referred Big Four firm Deloitte to the Disciplinary Committee after concluding its investigation

The MIA was investigating if the firm, alongside its counterpart KPMG, was in breach of the Accountants Act when it signed off the accounts of the 1 Malaysia Development Burhad (1MDB) Fund between 2009 and 2014.

マレーシア首相「ゴールドマンにだまされた」1MDBで(日経)

「マハティール政権は汚職の解明を進めると同時に、マレーシアが不正流用で被った損失の「補填」として、ゴールドマンに手数料の返還を求めているようだ。マハティール首相はインタビューの中でゴールドマンを業務禁止にする可能性について聞かれると「我々は注視している」と述べるにとどめたが、「ゴールドマンは不正をしていた証拠がある」と主張。同社のコンプライアンス(法令順守)の部門が「全く機能していなかった」などと批判した。」

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その2(前首相逮捕)
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