PwC 2024会計年度の業績を発表 営業総収益は554億米ドルに増加
PwCは、2024年6月期のグローバルの総収益を、2024年10月29日に発表しました。(上記ページはPwCグローバルのプレスリリースの日本語訳)
「2024年6月30日終了の会計年度におけるPwCグローバルネットワークの営業総収益は過去最高の554億米ドルとなり、2023年度の531億米ドルから現地通貨建てで3.7%増加、米ドル建てで4.3%増加しました。」
地域別では、「アジア大洋州」が落ち込んでいます。
「アジア大洋州」の売上低下については...
「アジア太平洋は一部の市場の困難な状況が重荷となり、前年度比5.6%の減収となりました。特に需要が低迷した中国で収益が前年を下回ったほか、オーストラリアでは経済とビジネスに対する逆風や政府コンサルティング事業の売却が前年度比での収益の減少につながりました。インドは引き続き好調で大幅な増収を記録しました。」
中国での処分(恒大の粉飾見逃し)(→当サイトの関連記事)も影響しているのでしょう。処分自体は決算日の後ですが、それ以前から大きな監査クライアントが逃げていたようです。次年度はさらに影響が大きくなるかもしれません。オーストラリアは、政府から入手した機密情報(税務関連)をクライアント(グーグルなどの多国籍企業)に提供していたことが昨年発覚し(→当サイトの関連記事)、政府向けの事業を売却せざるをえなくなったようです。
事業分野別では...
最後の行が「純利益」となっていますが、原文は、「Net revenues」(純収益)です。
人員面では...
「PwCは2021年に、サイバーセキュリティ、クラウド、気候、トランスフォーメーション、サプライチェーンといった、ますます重要性が高まる分野の専門家の採用に重点を置きながら、5年間で100,000人を超える新規雇用の純増を実現する目標を掲げました。2024年度に6,161人、それ以前の2年間に68,681人を雇用したことで、わずか3年で目標の4分の3を達成し、全世界の従業員数は370,000人を超えました。」
20万人の従業員がChatGPT技術を利用できるようになっているそうです。
「私たちは引き続き、PwCグローバルネットワーク全体のAI活用能力の拡充および規模拡大のためにおよそ15億米ドルの投資を行い、AIプラットフォーム「ChatPwC」を展開することで、PwCのメンバーファームの200,000人を超える従業員が人間の監視する安全な環境下でChatGPT技術を利用できるようにしました。」
グローバルの開示資料原文では、利益に関する情報も載っています。ただし、利益の増減率だけです。