会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

中国勢、相次ぐ不正会計疑惑 米上場のEVやライブ配信 米社、売上高偽装を指摘(日経より)

中国勢、相次ぐ不正会計疑惑 米上場のEVやライブ配信 米社、売上高偽装を指摘(記事冒頭のみ)

(今に始まった話ではありませんが)米国市場に上場する中国企業の不正会計疑惑が相次いでいるという記事。

「11月にはライブ配信大手や電気自動車(EV)メーカーで新たな疑惑が浮上した。カフェチェーン大手、瑞幸咖●(くちへんに非)(ラッキンコーヒ-)も不正会計が発覚し、6月にナスダック市場の上場廃止に追い込まれている。」

具体的には...

「「売上高の約55%を占める最大顧客の連絡先がグループ会社と共通だ」。米調査会社のヒンデンブルグ・リサーチは11月30日、中国のEVメーカー、康迪科技集団についてリポートでこう指摘した。

最高財務責任者(CFO)や監査人らが頻繁に交代していることなども偽装の兆候とし、「売上高を偽っている」と記した。中国や米国でのEVの販売実績・計画にも疑いの目を向けている。」

「中国のインターネット検索最大手、百度(バイドゥ)が36億ドル(約3800億円)の巨額を投じて買収すると発表してから、わずか数日後。中国ライブ配信サービス大手、歓聚集団(JOYY)にも11月18日、不正会計疑惑が持ち上がった。

米投資会社のマディー・ウォーターズはリポートで「中国の主要ライブ配信事業の90%に詐欺行為の不正があり、蜃気楼(しんきろう)だ」と断じた。JOYYは否定するが、ラッキンコーヒーやネット教育大手の北京世紀好未来教育科技(TAL)はマディーの指摘の後、不正会計の事実を公表した経緯がある。」

米証券取引委員会(SEC)が新たな規制を導入しようとしているそうです。

「政権内や議会で中国企業への不信感が高まっており、米証券取引委員会(SEC)は新たな規制導入の準備を進めている。

米上場の中国企業は自国の監査法人に加え、米国の上場企業会計監視委員会(PCAOB)に登録する監査法人による監査も義務付けることが柱だ。中国の法律が立ちはだかり、現在はPCAOBは監査状況を検査することができない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、年内にも新規制案が公表される見通しだ。」

議会の動き。

「米議会の対中強硬姿勢もSECの背中を押している。「中国は米国の労働者や家族を搾取するために米証券取引所を使っている」。共和党のジョン・ケネディ上院議員は2日、声明でこう強調した。民主党議員と共同で提案した「外国企業説明責任法案」は上院に続いて下院でも同日、全会一致で可決した。

米上場の中国企業に当局による監査状況の検査を義務付ける内容で、3年連続で検査を拒んだ場合は上場廃止となる。」

米国は、行政と立法は別々に動いているので、わかりづらい面がありますが、この日経記事によると、SECの具体的なルールの中に、法案の中身も反映させるそうです。

SEC、中国法人監査に疑問(日経)(記事冒頭のみ)

当サイトの関連記事(SECの新規制について)
その2(「外国企業説明責任法」可決について)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事