会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

(開示事項の経過) 特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(実体のない前渡金取引、代表取締役の借入に対する連帯保証など)(ピクセルカンパニーズ)

(開示事項の経過) 特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(PDFファイル)

ピクセルカンパニーズ(東証スタンダード)のプレスリリース(2024年11月13日)。

証券取引等監視委員会から要請されていた第三者委員会調査の調査報告書を受領し、公表するとのことです。すでに、その結果の概要は12日に開示済みです(→当サイトの関連記事)。

130ページ超の調査報告書が添付されています。

内容を紹介できるほどきちんと読んでいませんが、目次から内容の一端をうかがい知ることができます。

(報告書目次より(一部))

(同上)

「吉田」というのは、ピクセルカンパニーズ(PXC)の現代表取締役です(辞任はしていない)。報告書によると、ピクセルエステート(PXE)という会社も不正の舞台となっています。監査法人も大活躍のようですが、以前から経営者に問題があることはわかっていたのに、なぜ監査契約を締結・継続したのかが問われるかもしれません。

調査の結論は...

(報告書18ページより)

前渡金に仮装されたとされる代表取締役への資金流出は、(その一部にすぎないのかもしれませんが)回収できたそうです。

特別利益計上に関するお知らせ(2024年11月13日)(PDFファイル)

「貸倒引当金を設定していた当社代表取締役社長吉田 弘明に対する貸付金及び未収入金 351 百万円の回収が完了した為、特別利益として 351 百万円を計上いたします。」

回収できたのはよいことですが、本人からの回収であれば不正を自白したようなものでしょう。

半期報告書や過年度有報等訂正報告書の監査報告書・レビュー報告書は、意見(結論)不表明です。

第 39 期(2024 年 12 月期)半期報告書及び過年度有価証券報告書並びに過年度四半期報告書に係る監査報告書の結論不表明に関するお知らせ(2024年11月12日)(PDFファイル)(→当サイトの関連記事

訂正関連で、7億円近い損失が発生するそうです。

為替差益、受取利息、支払利息、特別利益及び特別損失の発生に関するお知らせ (2024年11月12日)(PDFファイル)

「7.訂正関連費用引当金繰入に伴う特別損失の発生

当社は 2024 年 12 月期第2四半期において、訂正関連費用引当金繰入額690百万円を計上いたしました。この訂正関連費用引当金繰入額は、2024 年8月 13 日に公表した「特別調査委員会設置に関するお知らせ」に記載した、特別調査委員会の設置及び各種訂正に関連する費用を見積り、計上したものです。」

代表取締役の債務に対する取締役会の承認のない連帯保証については、2022年の段階で問題になっていました。→当サイトの関連記事

 

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