東証マザーズ上場のアクロディアが、過年度決算を修正するという記事。
「・・・子会社のAMS(東京・目黒)で不適切な会計処理が行われたことで、2008年3月期第3四半期以降の過年度の決算を訂正すると発表した。子会社を起点に複数の企業との間で資金が循環する広告取引やソフトウエア取引などが行われていたという。」
不適切な会計処理等に関する調査結果等のご報告(PDFファイル)
プレスリリースによると典型的な循環取引だったようです。
「外部調査委員会が、個々の取引ごとに資金の客観的な流れを踏まえ、決算訂正を要するものと認定した取引及び訂正の理由は、以下に述べるとおりです(会社名は、外部調査報告書記載の社名と同様です。
ア AMS→B 社→C 社→AMS と短期間で資金が循環しており、AMS・B 社間のサイト購入取引(代金額5200 万円)及び広告出稿取引(4725 万円)については、契約実体が認められないので、決算訂正を要する。
イ AMS がD 社から合計7 億4760 万円でソフトウェアを購入したことを通じて、E 社・A 社・F 社に支払われた取引と、以下の各取引は、資金が循環しており、契約実体が認められないか、又は契約実体の存在が疑わしいので、決算訂正を要する。
(ア) A 社がC 社に入金し、その資金がAMS に入金された広告関連取引(9975 万円)
(イ) (D 社に対するソフトウェア売却資金を元手にして)E 社及びG 社から、AMS に入金したVIVID UI エミュレーターのライセンス取引(それぞれ4200 万円)
また、当社のAMS に対するVIVID UI エミュレーターのライセンス売上(4200 万円×
50%×2)は、AMS がE 社及びG 社に対して売り上げたことを前提とした売上であるので、同様である。
(ウ) A 社からH 社を経由して、AMS に入金された業務委託取引(8400 万円)及びAMSからE 社に委託したサイト構築・コンテンツ作成取引(5400 万円)
(エ) A 社その他X 氏側からI 社、J 社、K 社を通じてG 社に入金され、その後、当社に入金されたVIVID Touch のライセンス取引(2 億2050 万円)」
すべて無形資産の取引や無形のサービスの購入・販売取引であり、発見はなかなか難しかったのかもしれません。
平成21 年8月期の純資産への影響額が約7億円(修正前の純資産は約32億円)となっています。
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