会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

東芝不正、旧経営陣は争う姿勢 東京地裁で個人株主訴訟(朝日より)

東芝不正、旧経営陣は争う姿勢 東京地裁で個人株主訴訟

不正会計問題で、個人株主が東芝と旧経営陣5人に、計約3億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論があったという記事。会社と旧経営陣は争う姿勢だそうです。

「株主側の弁護団によると、旧経営陣のうち西田厚聡(あつとし)元社長は答弁書で「不正会計と株価下落に因果関係はない」と主張。最高財務責任者だった村岡富美雄元副社長は「違法な利益水増しをしたり、知りながら容認したりしたことはない」と反論している。

東芝の個人株主は、大阪、福岡地裁でも計52人が計約2億6千万円の賠償を求めて提訴しているほか、別の個人株主が株主代表訴訟の準備を進めている。東芝自身も旧経営陣に計32億円の賠償を求める訴訟を起こしている。」

粉飾決算があったことは会社の報告書その他から認めざるを得ないので、不正会計と株主の損害との因果関係を争点としているのでしょう。元CFOの反論は、粉飾決算だが違法ではないといっているのか、容認していない(知らなかった)といっているのか、記事だけでは不明ですが、どちらの理屈も通らないように思われます。(裁判の話なので、正確には、法律専門家の解説などを参照してください。)

東芝と元役員5人全員が争う姿勢 株主訴訟、東京地裁 (日経)

「東芝と元役員5人全員が争う姿勢を示し、元役員の一部は「違法な利益のかさ上げを行ったり容認したりした事実はない」として、不適切会計への関与を否定した。」

その他東芝関連記事。

東芝メディカル入札に3陣営参加 来週にも売却先選定(朝日)

「東芝は東芝メディカルの全株売却も視野に入れており、売却額は7千億円超に膨らむ可能性がある。」

東芝、構造改革で3行に2000億円規模の融資要請(ロイター)

「東芝は昨年9月末、運転資金などに充てる目的で、主力3行と2年間に4000億円のコミットメント・ライン(融資枠)について契約。今回の2000億円規模の融資は、昨年9月に結んだ融資枠とは別枠の使途として東芝が追加で要請したものだ。」

高騰する東芝医療機器売却
背後にちらつく原発事業危機
(ダイヤモンドオンライン)

「 「東芝問題の『本丸』の原発事業が早くも火を噴きそうだ」と、電機メーカー幹部は打ち明ける。

 東芝では2006年に巨額買収した子会社の原発メーカー、米ウエスチングハウスの減損リスクがくすぶっているが、その対応が喫緊の課題となっているのだ。

 原発は安全保障など国策が絡むだけに、経済合理性だけでは売却できない政治案件。医療機器の高値売却で綱渡りを続ける中で、原発問題も合わせて片を付けられるのか。東芝問題の行方はまだまだ混沌としている。」
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事