11月7日に公表された「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案の解説記事（全11ページ）。
今回の開示府令の改正案は、届出書や有報の開示内容を大きく拡充する重要なものですが、金融庁の発表文や新旧対照表をみても、改正内容を把握するのは、簡単ではないと思います。例えば、開示府令は、様式の注意書きである「記載上の注意」が改正されるわけですが、それだけでは不十分で、「記述情報の開示に関する原則」の追加分やガイドラインの改正もみないといけません。既存のガバナンスコードや厚労省の男女格差是正関連の法令も関係してきます。
この解説は、関連するコーポレートガバナンス・コードの規定や、女性活躍推進法、育児・介護休業法の規定にもふれつつ、適宜図表も示しながら、比較的わかりやすくまとまっていると思います。
サマリーより。
「改正案では、サステナビリティ情報（サステナビリティに関する情報の記載欄の新設、人的資本に関する情報、多様性に関する情報）、コーポレートガバナンスに関する情報（取締役会、各委員会の活動状況、デュアルレポーティングラインの有無を含む内部監査の実効性に関する取組、政策保有株式の発行会社と業務提携等を行っている場合の説明）について開示が拡充されている。」
（大和総研資料より）
上記記事でもふれているように、今年6月に公表された「金融審議会 ディスクロージャーワーキング・グループ報告」での検討項目のうち、四半期開示の見直しや「重要な契約」の開示については、今回の開示府令改正案には含まれていません（四半期開示については再開されたディスクロージャーワーキング・グループで検討中）。記事によれば「今後改正される可能性が高いだろう」とのことです。
