沈没船からの財宝引き揚げを名目に資金を集めていたファンド運営業者に対し、金融庁が2カ月間の業務停止命令を出したという記事。
「金融庁や証券取引等監視委員会によると、RSTは南米エクアドル沖で大航海時代の沈没船から金貨や宝石をみつけて利益を配当するなどとして約8億円を集めたが、引き揚げは実現しないまま契約を打ち切っていた。資産の分別管理が不十分で使途不明金もあり、収益がないのに配当する事実上の自転車操業で投資家を募っていた。」
その昔、笹川良一がからんだ沈没船(日露戦争で沈んだロシアの軍艦)引き上げ事件がありましたが・・・。そういう話にお金を出す人がいるのは不可解です。
株式会社RSTに対する行政処分について(PDFファイル)
財務局のプレスリリースに出ていたあやしい取引の一例です。
「当社は、前社長に対して、平成19年9月から同20年8月までの間、上記930万円を含めて約1億5千万円を仮払経費として支払っているところ、当該仮払経費は、当社が前社長から「エクアドル事業権利」と称する権利を1億5千万円で取得したとして、一旦、同20年8月31日付で1億5千万円の未払金を計上し、当該未払金と仮払経費を同日付で相殺した経理処理となっている。しかしながら、当社が前社長から取得したとしている「エクアドル事業権利」と称する権利を表する書面及び当社が前社長から権利を取得したことを示す売買契約書等の書面は存在せず、また、取得金額算出の根拠も不明な状況にある。」
分別保管がどうのこうのというレベルではなさそうです。
欲望集団 (徳間文庫)