東証1部上場の北越紀州製紙が、持分法適用関連会社である大王製紙に対し、第三者による特別調査委員会の設置を要請したことを発表したという記事。
「北越紀州は、大王製紙で不適切な会計処理が行われているとの内部告発があったとの報道を指摘。また、北越紀州が大王製紙と技術提携交渉中に大王製紙の関連会社「川崎紙運輸」(神奈川県川崎市)が北越紀州株を取得し、「インサイダーと疑われかねない」買い付けを行ったことも挙げ、大王製紙の企業統治、法令順守に「大きな疑念を抱かざるを得ない」としている。
こうした疑念に対し、大王製紙はいずれも調査済みで、内部告発に関しては告発内容の大半が「告発者の単なる私見、憶測による事実の裏付けのないもの」であることが確認されている、と説明。株取引についても、弁護士による調査結果を踏まえ、「違法性はなかった」と回答した。・・・」
大王製紙は元会長への不正融資という前科があるだけに、無視することはできないでしょう。監査人もたいへんです。
他方、大王製紙は北越紀州の持分法適用会社とのことなので、大王製紙に「不適切な会計処理」があり、その金額が大きければ、北越紀州の決算もあやしいということになりかねません。米HPと、不正があったとされている英国子会社(元経営者は不正を否定)の関係に少し似ています。
北越紀州のプレスリリース
↓
大王製紙に対する特別調査委員会設置等の要請に関するお知らせ(PDFファイル)
北越紀州、大王と対立 関連会社の北越株取得で(日経)
「北越紀州は特別調査委員会の設置を大王に求めた理由として、大王のある社員が不適切な会計処理があったと金融庁などに内部告発したことも挙げている。北越紀州は株主から、大王をグループ化した責任を問われかねず、とるべき対応をとったとの立場だ。内部告発についても大王は「社内調査したが事実の裏付けはない」と反論した。」
金融庁はきちんと調べているのでしょうか。
大王と北越紀州製紙、資本提携に亀裂 株式取得めぐり(産経)
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