オーストラリアのコモンウェルス銀行(CBA)が、マネーロンダリング対策の不備で多額の罰金を課せられたという記事。
「「過去の失敗を明確に認め、今回の合意を前に進むための重要な一歩にしたい」。CBAのマット・コミン最高経営責任者(CEO)は4日、豪金融取引報告・分析センター(AUSTRAC)と約7億豪ドル(約590億円)の罰金支払いの合意を発表し、声明でこう述べた。
CBAを巡っては、AUSTRACが2017年、資金洗浄の疑いがある取引の報告義務を怠ったとして連邦裁判所に提訴していた。同行は報告義務がある1万豪ドルを上回る取引について5万件以上の報告が遅れたことや12~15年の間の取引について監視機能の不全があったことを認めた。実際に組織犯罪に悪用されたケースもあるという。」
別の銀行のカルテル事件についてもふれています。
「豪競争・消費者委員会(ACCC)は5日、ANZ銀、ドイツ銀行や米シティグループの豪法人などがカルテルの罪で日本の検察庁に当たる機関に起訴されたと発表した。
カルテルは15年、ANZ銀が実施した増資に関連するもの。豪メディアによると、同行が機関投資家向けに発行した株式のうち2500万株、約7億8900万豪ドル相当に買い手が付かなかった。この株式の売却を巡り、株式発行の共同幹事だったドイツ銀行や米シティグループの豪法人が関与し、カルテル行為が行われたとされる。」
マネーロンダリングについては、日本でも監視が強まっているようです。
金融庁 資金洗浄、全地銀を調査へ 不正送金対策(毎日)
「金融庁はすべての地銀と信用金庫(計365機関)を対象に、マネーロンダリング(資金洗浄)と不正送金防止策の実態調査に着手する。」
「金融庁は不正送金が疑われる複数の事案も把握している。四国地方の銀行では昨年5~6月、会社経営者で日本在住の男性が支店から5回にわたり、香港の銀行にある貿易会社名義の口座に計5億5000万円を送金。貿易会社は、経済制裁対象の北朝鮮関係者が役員を務め、送金自体が違法の疑いが強い。さらに、国連制裁後も北朝鮮と秘密裏に貿易を続けている中国・黒竜江省の商社とも関係が深いことが判明した。一連の送金について、地銀側は支店だけでなく本店審査部も警戒したものの、男性の本人確認が済んでいることなどから問題視しなかった。」
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