特に説明しない限り、本内容は2022年4月6日から2023年4月15日までの期間に適用されます。
- 給与控除計算基準
雇用主は給与を支給する際に、税金(PAYE)及び国民保険金を源泉徴収する義務があります。同時に、従業員が被用者年金を選択した場合、雇用主はその拠出金を支払う必要があります。具体的には以下の通りです。
番号 |
類別 |
支払者 |
比率 |
年収 |
1 |
源泉税(PAYE) |
従業員 |
0% |
12,570ポンド以下 |
20% |
12,571~50,270ポンド |
|||
40% |
50,271~150,000ポンド |
|||
45% |
150,000ポンド超 |
|||
2 |
国民保険(NIC) |
従業員 |
0% |
9,880(備考1)ポンド以下 |
13.25% |
9,881(備考2)~50,268ポンド |
|||
3.25% |
50,268ポンド超 |
|||
雇用主 |
0% |
9,100ポンド以下 |
||
15.05% |
9,100ポンド超 |
|||
3 |
養老保険 |
従業員 |
5% |
6,240ポンド超 |
(自動加入) |
雇用主 |
3% |
6,240ポンド超 |
|
備考1:2022年7月6日以降12,570ポンドに引き上げられます。 備考2:2022年7月6日以降12,571ポンドに引き上げられます。 |
1.1 源泉税(PAYE)
ほとんどの納税義務者は個人所得税を納付する前に、個人所得税基本控除額と呼ばれる一定額の非課税所得があります。配偶者控除額又は視覚障害者控除額を同時に申請している場合、より高い上限額を受けることができます。
2022-23課税年度は、全ての納税者の個人所得税基本控除額は12,570ポンドですが、収入が100,000ポンドを超えた場合に減額されます。
1.2 国民保険(NIC)
国民保険は、公的年金、求職者給付金、出産給付金等の公的給付内容を提供するために政府によって徴収されています。主には以下の者によって支払われます。
(1) 従業員 ‐ 賃金から拠出
(2) 雇用主 ‐ 支給する賃金から別途拠出
(3) 自営業者 ‐ 取引利益から拠出
雇用主の国民保険は、各雇用主に対して一定額の手当を与えます。前年の国民保険金総額が100,000ポンド未満であり、且つ会社の取締役が唯一の従業員でならず、収入が2階基本控除額の最低要件を超えた場合、毎年の給付金の上限額は5,000ポンドです。
1.3 年金(自動加入)
全ての雇用主は法により被用者年金制度を提供し、被保険者となる従業員に年金制度に加入させ、拠出する必要があります。
被保険者となる従業員は以下の要件に該当する必要があります。
(1) 年齢が22歳から公的年金受給年齢までであること。
(2) 年収が1万ポンドを超えること。
(3) 英国国内で勤務していること。
ほとんどの自動加入の年金制度では、税引前6,240~50,270ポンドの従業員の総収入に基づいて給付されます。総収入には以下の各項が含まれます。
(1) 賃金
(2) 賞与と手数料
(3) 残業代
(4) 法定傷病休暇の給与
(5) 法定の出産休暇、配偶者出産休暇又は養子縁組への養育費
合計拠出率の最低限は8%であり、そのうち雇用主の拠出率の最低限は3%です。最低の拠出限度額が満たされている限り、雇用主の拠出率は3%を超える場合、従業員の拠出率は5%以下ができます。
従業員は、自動加入の年金制度を「加入」又は「脱退」することができます。その場合には、雇用主は情報を提供し、従業員に支援する必要があります。
- 給与計算の例
例えば月給が3,000ポンドの場合、雇用主は毎月3,421ポンドを支給し、従業員は実際的に受け取った給与が2,222ポンドです。
月給£ |
源泉税 |
国民保険 |
年金 |
支給/ 受取 |
||||
金額£ |
備考 |
金額£ |
備考 |
金額£ |
備考 |
金額£ |
||
雇用主 |
3,000 |
- |
|
337 |
上限額£9,100 @15.05% |
74 |
上限額£6,240 @3% |
3,412 |
従業員 |
3,000 |
391 |
免税上限額£12,570 @20% |
288 |
上限額£9,880 @13.25% |
99 |
上限額£6,240 @5% |
2,222 |
備考:「£」はポンドです。
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