

文京アカデミー主催のシビックシアター☆トークショーで映画「日の名残り」を
鑑賞してから字幕翻訳家の戸田奈津子さんのお話を聞いてきました。
映画「日の名残り」は25年くらい前に見てしみじみ感動した記憶があるのだけれど、
ストーリーの細部はほとんど忘れていました。
改めて見て、主人公の執事とメイド頭の淡い思慕の心情を優しく、温かく
描いている見事な作品だと思った。
第二次世界大戦後という時代背景と自国他国の重要人物とも交流のある貴族の家という
職場環境ゆえ、またそこで働く大勢のスタッフを指導し率いていく立場にある二人。
お互いに惹かれ合いながらも気真面目さと思いやりゆえに感情を抑えている。
その思いの深さと心情に心打たれる。
原作者の日系英国人カズオ・イシグロはこの長編小説で英語圏最高の文学賞とされる
ブッカー賞を受賞している。若干35歳のときだというから驚かされる。
そして、2017年にはノーベル文学賞を受賞している。
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