久しぶりのブログです。
すっかり足が遠のいていました。
展示会を控え、作品作りに集中するために、
作品作りに入る前に注文いただいている紙や、在庫切れの紙を漉いてしまいたくて、集中して仕事をしてました。
家に帰るととにかく眠くて眠くて、、
それでもお風呂に入り、次の日のお弁当の準備、メールのチェックやSNSでの交流など、
することは沢山あり、スマホを握りながら寝落ちしてることも。いや、ほぼそうかも。
和紙職人は、その名の通り和紙を作る職人で、木の皮を紙にする人。
木の皮を紙にすると言っても、
スタンダードな、いわゆる“和紙“を作ったり、様々な色や模様を付けた“工芸紙“や、個性豊かに立体的に造形に近い“紙“と様々です。
和紙職人というと前者で、
和紙作家というと後者。
私はと言うと、
本美濃紙保存会の系統を受け継ぐ師匠のもと紙を習ったので、伝統的な紙を漉くタイプ。
その中でもほんの少し原料の個性を出した紙も漉いたり。
たまに作家さんと言われるのですが、
ほとんど作家性はないのです。
予算により、原料、紙の厚み、質感を注文通りに漉く。それが仕事です。
なのに、今回の展示会では、頑張って“作品“を作ろうとしてるから大変!
まずは作品にするための紙を漉きます。
そもそも多様な紙を作るのには時間がかかる。
何故って?
紙は一枚二枚では漉けないから。
いえ、厳密に言うと漉けますが、とんでもなく非効率なので100倍位の値段になります。
紙を作る人は、常にどうしたら効率を上げられるか?を考えているのです。
なので、一分一秒が惜しい。
一枚紙を漉く動作で、何秒縮められるかで、一日に出来上がる枚数が変わってきます。
例えて言うなら料理。
よーいドン!で作り始めて同じタイミングで5品出すようなものです。
あれをしてる間にこれをして、その後は・・・
なんてことを常に考えています。
なのに作品用の紙はそれほどいるわけではななくて、少しずつあればいい。
うむむ、どうしよう。。
で、考えたのが、それぞれの注文の紙を漉いた後に少しだけ作品用にまわす、でした。
少しずつ、数枚ずつ出来上がり積み重なっていくいく紙達。
普段はそれを納品してるため、気持ち的にはもう満足。
ですが今回はそれでは終わらない。。
はぁぁぁぁぁぁあああ
何故こんなことをしようと思ったのだ私!
先日は小学生以来触ってもいない彫刻刀を購入し木を彫ったり。
これと紙でどうなるのか?
未だに作品を作っているのです。。
間に合うのでしょうか?
乞うご期待です!