オバデヤ書 解説
2017.2.6
オバデヤは,
ユダの長年の敵であった
エドムの民に対して預言をします。
「オバデヤ」の名前は,
「ヤーウエ(神)の礼拝者」,
あるいは「ヤーウェーのしもべ」
を意味します。
オバデヤ書が書かれたのは
紀元前848-840年の間だと
いわれています。
オバデヤは,
旧約聖書の中で一番短い書物で,
21節からなっています。
オバデヤは,
イスラエルと神に対して罪を犯した
エドムの国を非難するために,
神が用いられた預言者です。
エドム人はエサウの子孫で,
イスラエル人は
エサウの双子の弟である
ヤコブの子孫です。
イサク - エサウ - エドム
イサク - ヤコブ - イスラエル
この双子の間での問題が,
1000年後もなお
続いているのでした。
この問題が原因でエドム人は,
イスラエル人がエジプトの脱出後に
エドムの地を通る事を
拒否したました。
エドムの高慢の罪は,
主御自身からの強い裁きの言葉が,
必要になりました。
○
エドムの滅びる預言
(オバデヤ1:3)
「お前は自分の傲慢な心に
欺かれている。
岩の裂け目に住み,
高い所に住みかを設け,
『誰がわたしを
地に引きずり降ろせるか』
と,心に思っている。」
エドム人の居住地は
山岳地帯であり,
天然の要塞を誇っていました。
しかし,外敵に侵略されて,
滅びると預言されました。
○
悩みの日に誇ってはならない
(オバデヤ1:12)口語訳
「しかしあなたは自分の兄弟の日,
すなわちその災の日を
ながめていてはならなかった。
あなたはユダの人々の滅びの日に,
これを喜んではならず,
その悩みの日に
誇ってはならなかった。」
エドムの人々は,
ユダの王国のエルサレムが
敵に侵略されるのに
傍観していた。
○
全世界の終わりのさばき
(オバデヤ1:15,16)
「主の日は
すべての国々の上に近づいている。
あなたがしたように,
あなたにもされる。
あなたの報いは,
あなたの頭上に返る。
あなたがたが
わたしの聖なる山で飲んだように,
すべての国々も飲み続け,
飲んだり,すすったりして,
彼らは今までになかった者のように
なるだろう。」
○
王国は主のもの
(オバデヤ1:21口語)
「こうして
救う者はシオンの山に上って,
エサウの山を治める。
そして王国は主のものとなる。」
この預言は,
キリストの再臨によって,
実現します。
(ヨハネ黙示11:15)
「第七の御使が,
ラッパを吹き鳴らした。
すると,
大きな声々が天に起って言った,
『この世の国は,
われらの主と
そのキリストとの国となった。
主は世々限りなく
支配なさるであろう』」。
○
オバデヤ書は
エドム人へのさばきを
宣べていますが,
ユダヤの人々をはげますために
書かれています。