昔ばなしの「くわず女房」「飯食わぬ嫁様」は、菖蒲を魔除けにする由来ばなしですが、この場合の菖蒲は、花の無い(地味な花が咲く)サトイモ科の菖蒲です。
だから、アヤメ科の花の絵がある絵本や紙芝居は、ちょっと違うんだよねと、かみしばいクラブの例会で過去にそんな話が出ました。
紙芝居は、「民話かみしばい傑作選」のシリーズの『くわず女房』の12画面目に花の無い菖蒲が描かれていて、できるならばこれを使いましょう、ということで話をしました。
図書館にも どれがその紙芝居かすぐわかるようにしてほしい旨の要望を出し、このシリーズのOPACの「形態注記」の欄に「12画面に花の絵なし」と書き加えてもらえました。ありがとうございます。
以前調べた時は3巻しかなかったけど、今見たら4巻ありました。はてな?
福音館書店の絵本も花の絵が描かれていて、これはほとんど間違いに近いので、どうしたもんかなと思っていましたが、半分は書庫に入っているようです。驚くのは豊栄図書館です。所蔵が7冊もあり、ほとんどが書庫入りでした。なんで7冊も買ったのかよくわかりません。
数年前「花の絵の無い3刷以降はどれか」と図書館司書に調べてもらったのです。その時に、その司書は絵本の「くわずにょうぼう」や、紙芝居の1,2刷目の「くわず女房」の絵が間違いだとわかったはずです。でも、OPACにはなにも書き加えなかった。もちろん私が要望を出さなかったせいもあるでしょう。
そして疑っているのは、その司書は「紙芝居は絵本より下」という意識があったのではないかということ。絵本が間違いで紙芝居が正しいとは言えなかったのかな?
付け加えて、福音館書店の絵本に異論を唱えるなども、できなかったことでしょう。当時(今も?)福音館書店に一目おく人は多く、言い出せなかったような気もします。