寄付で客同士気楽におしゃべりしていた中で
とある方が
「何を着ていこうと箪笥をあけてあれこれ
見ていたら……しばらく着ていない着物がたくさんあって!」
というようなことをおっしゃって。
少し離れたところに座っていた私は、心の中で
それはそれは大きく、頷いたのでした。
今回私が選んだ

このプラチナボーイの色無地も
前回着たのは相当前だけれど、
これを出す過程で「あれも、これも、着ていないじゃん!」と……。
覚えているならまだしも、あっ、これもあった!と
久々に思い出すものもあったりして。

左の昭和な、蝶々柄の小紋も春に着たいし
真ん中の、綸子に絞りも若葉のころにぴったり。
右の訪問着はこれまでに、まだ一回しか袖を通していない。

左の、芽柳の時期はもう終わってしまったし
右の、野口の小紋はせっかく、もとじさんで訪問着づけのように
仕立ててもらったのに、やっぱり出番がない。
これらは一人でふらっとお出かけするときに着るには
ちょっと"浮いてしまう”かな(芽柳はそうでもないですが)、でも……。
うかうかしていると、柄が若くなってしまう……というか
こっちの寿命が尽きてしまう!
命短し、着ようよ着物。
箪笥の中からそんな声なき声が
もうすぐまた一つ年をとるワタシに迫ってくるような気がしました。