神奈川絵美の「えみごのみ」

三溪園 「日本の夏じたく展」


このご案内を受け取ると、
(ああ、夏じたくをはじめなきゃ)と、何だか心が騒ぎ出す。

今週頭の日曜日。
気温25℃と聞いていたが
湿度が低かったのか、曇りでも空気が爽やかで。

年1、2度しか着る機会のない
十日町紬の単に袖を通した。
帯はミンサーの半幅だ。
通年使えるけれど、色合いからして初夏~盛夏に映える帯。
モレッティの帯留、今回は1個使いで。



横浜・本牧通りを闊歩(?)
歌留多結びというのだろうか、名古屋帯みたいなお太鼓スタイル。
(貝の口にしたかったのですが、帯が長めなのかタレ先がとても余って…
撮影は、先週に引き続きご一緒した、きもののBさん。


三溪園に着いたとたん…



外国人旅行客に囲まれました(笑)。
どこから来たのか訊く間もなく
「写真とらせてー、サンキュー、アリガトー」と去っていきました…



さて、ここが会場の鶴翔閣。
この庭園の元の持ち主、実業家・原三溪氏の自宅だったお屋敷だ。


「わー、いろいろあるんですね」
ここは初めてのBさんが声を弾ませる。
扇子にガラスの器、銀の帯留、着尺を利用した日傘…
夏のおしゃれを、夏の生活を、楽しく彩る小物がたくさん。


例えばこの花器は、ガラスの下半分に
銀箔を貼り、化学反応でいぶしたような色を出している。
箔が重なったり撚れたりした部分が、まるで木目のようになって
自然と溶け合うよう。


着尺も、いろいろ…。
これは、秩父銘仙の織元「新啓(あらけい)織物」さんのパンフ。
機械化の難しい「ほぐし織」(経糸をほぐして型染めをしてから、
緯糸を織り込む。こうすることで経糸と緯糸の色が重なり合い、深みのある色が生まれる)を
続けている織元で、
この日もほんの少し霞がかったような、優しい色調の銘仙を
いくつも見せていただけた。


「あれ、こんにちは!」
山本きもの工房の、山本秀司さん、直美さん夫妻とばったり。


お庭を眺めたり、園内を散策できるのも
この展示の愉しみの一つであり、気分が盛り上がる。
展示会の有りようが、三溪園のたたずまいに実によくなじんで
一枚の絵、一つの世界を創っているのだ。

深まる緑の中を着物で歩き
心がとても洗われた一日。
実は良い出合いもあったけれど、それは次回の更新で……。

コメント一覧

神奈川絵美
オンブルパルフェさんへ
こんにちは
お仕事、たいへんにお疲れ様です。
根津美術館、閉まっていたのですか…残念でしたね。

この「夏じたく展」。会期が毎年3日程度しかないので、予定が立ちにくいですよね。来年、予定が合えばぜひ…
オンブルパルフェ
三溪園
http://ameblo.jp/herend-tarte/
三溪園、去年のを読んでいきたーいと、思い、今年もまた・・・。
さらっとした空気の雰囲気と、今日のお着物がとても合っていますね。
今日、東京に行き、タクシーで根津美術館までいったら、長期休業中でした。
三溪園でしたね、やはり。
神奈川絵美
みぃさんへ
こんにちは
私はきゅっと貝の口にしたかったのですが、長さが異様なほど余ってしまって…
まあ、こういうのもいいですかね。結び慣れている人から見ると、まだまだなのでしょうけれど…。

器、お好きなんですね 近々「万作さん」展に行く予定です。またレポしますね
みぃ
さわやか~!
http://blog.goo.ne.jp/sinderera_mie
いつもながら、素敵なコーディネイト。
絵美さんの半幅カルタ結び?いいですね。
さっそく私も結んでみます。
三渓園いいですね。器、好きです。
神奈川絵美
すいれんさんへ
こんにちは
荒川尚也さんのガラス、今年も素敵な器や一輪挿しがたくさんありましたよー
この展示会は、雨にたたられることが多かったのですが、今年は袷でもちょうど良いくらいの気候で、園内もゆっくり、楽しめました。今度、日程が合えばご一緒いたしましょう
すいれん
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
いらしたんですね、三渓園。私もガラスの作家さんからご案内頂いていたのですが・・・。やっぱり新緑の頃の三渓園は行くべきですね。
半幅帯でカジュアルに・・・のお出かけも素敵。
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