10月は私たち家族がカナダに移住してきた月で、枯葉が落ちている公園を見ると、移住当初のことを思い出します。
カナダという国がどんなところかもまったくわからぬまま(1度も来た事がなかった!)、永住権を取ってやってきてしまいました。(おおなんと無謀な!今ならそんなことしません!・・・いや、やっぱりするかも・・・?)
4歳の誕生日を終えた長男を連れてやってきたトロント。さほどネットの情報がなかった頃に、かろうじて見つけたアパートメントホテルに宿を取り、家探しをしました。
そのホテルがかなり古めかしかったのです。ストレートに言うとボロいというやつで。
衛生面では問題のないところだったのですが、家具も食器もどれもこれも年代物。日本じゃ見つけるのも大変な感じの代物でした。ダウンタウンの外れだったのですが、その辺り自体、グレーか茶しか目に入らないようなエリアで、風に舞う枯葉と相まって物悲しさをそそりました。
「行っちゃえ海外!」と冒険心だけで日本を飛び出してきたのですが、殺風景で味気ない部屋の中、なんとも言えない不安感が胸の中を占めていました。
住むところも、仕事も見つかるかわからないまま、ここへやってきた私たちは、クラシファイドを見て電話をかけては家を訪ねる——を始めました。とにかく前に進むしかないのですが、たいした遊び物もない環境にこんな小さい子を連れてきてしまって、普段はイージーゴーイングなわたしも、さすがにこの子に申し訳ないような気持ちになりそうでした。
ところが、そうはならなかったのです。というのは、この子がなんともハッピーそうだったのです。その簡素な部屋のベッドで大はしゃぎ。 外に出れば、初めて見るリスを追いかけてうれしそう。友達とも、大好きなウルトラマンや仮面ライダーの世界から離れたことも、まったく関係ない様子でした。
その長男の姿に心の底から助けられた思いがしました。
「子供は親を助けたいと思って生まれてくる」
これは先日バンクーバーに来て講演してくださった池川明先生も大きな原則のような形で語っていました。
胎内記憶やこの世に来る前の記憶を語る子供たちから拾った言葉の中心的な内容として。
そうして助けてくれた、そして今では精神的にも物理的にも手助けしてくれている長男が今日20歳を迎えました。昨日と今日とで違うことはないんでしょうけど、この日を迎えて、なんだかほっとしたような気持ちです。
かなりご無沙汰していました。
いつもブログは拝見していて・・・なので、私はあまり遠く感じてはいないのですが、今日は、どうしてもコメントをしたかった~。
長男君、二十歳になったのね。赤ちゃんだった頃が、本当に懐かしいです。
ブログから伝わるだけでも、ご両親のDNAが間違いなく受けつがれているわ
これからも、人生を楽しみながら、きっと家族を支えてくれるでしょうね。
本当におめでとう
心からのお祝いを込めて。
ひろみより