本当に偶然そのものだった。たまたま見たいテレビもなく、チャンネルを回していたところ、TVKで始まったのが「暗闇仕留人」の最終回だった。
必殺シリーズの第四弾、「必殺仕掛人」「必殺仕置人」「助け人走る」に続くもので、いつの頃だったかなと調べたら、昭和49年(1974年)の放映だった。
土曜日とはいえ、22時からの放送は深夜に属する世界だったが、このシリーズが印象深いのは、西崎みどりのエンディングテーマ「旅愁」と、強烈なキャラクターの脇役によるところが大きい。
一人は菅井きん演じる主人公中村主水の姑の中村せんだ。主水が帰宅すると、決まって「婿どの」とつぶやき、イヤミをたらたら言うパターン。
もう一人は、三島ゆり子演じる妙心尼だ。尼さんなのに、やたら肉食系で、二言目には「なりませぬ、なりませぬ」と村雨の大吉を責めたてふとんを敷く。
誰いうとなく、「なりませぬの君」なんて呼ばれていた。
当時はまだうら若き青年だった小生、ちょいと色っぽいこのシーンはなかなか興奮ものだった・・・ってほどでもなかったか(汗)
さて、この日は最終回で、主役の一人石坂浩二が殺されるというストーリーだったが、そのシーンの敵役の放ったセリフ「俺を殺せば、日本の夜明けが遠のくぞ」、このセリフに一瞬の逡巡をした石坂浩二がやられてしまう・・・これは完璧に覚えていた。
しかし不思議なことにやられたのが石坂浩二だったことは記憶になかった・・・
そしてもうひとつ、この敵役も結局は殺されてしまうのだが、その娘がなんと西崎みどりだったことも記憶になかった(トップ写真)。
考えてみれば43年も前のことだから、当然といえば当然か・・・しかし、当時のドラマって、ワンパターンだが安心して見られるところがある。
そして、毎回思うのが、今仕事人がほんとにいてくれれば、ぜひ仕事をお願いしたい人がいるのだが・・・と。
ほら、お前だよお前、わかってんだろ・・・小生は一生恨むからな。あ、いや正しくは死して後も怨霊となって、永久に祟ってやるからな・・・
なんてうかつに書こうものなら共謀罪の適用になってしまうかも・・・そういえば、共謀罪・・・忘れてはいけないよなあ。
話が大きくそれてしまったが、この仕留人シリーズは後の必殺シリーズと比べても、なかなか深い人間ドラマだったことを再認識したし、なぜか記憶によく残っていることでも不思議なドラマであった。
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