アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

噺小屋ニューノーマル「桂米團治独演会」

2020-07-28 06:00:00 | 落語

毎度おなじみお気に入りの噺家「桂米團治」の独演会、毎年夏の時期に開催されていたが、今年は当初7月11日に開催予定なるも、コロナ騒ぎで中止。

 

 ところが、一転して会場の銀座ブロッサムが開くことになり、急転直下7月26日に開催とあいなった

 ただし、コロナ対策を十分に意識したものとなったようで、その名も噺小屋ニューノーマルという。まず入場時の体温チェック、手の消毒に加え、チケットのもぎりもセルフ

 

 さらにパンフレットもセルフで取るスタイル。となれば・・・で、座席も一席ずつ空けている。結果として、前列の方の頭がなく、しかもひじかけも楽々。

 とても快適な環境での落語会となった。あ・・・もちろんマスクはマストだが・・・開演前の案内では、水分補給以外の飲食禁止に加え、おしゃべりも・・・という。となると、ひょっとして、落語聞いて笑っちゃダメか(苦笑)

 

 なんて言いつつも開演だ。まずは開口一番、弥太郎が登場。初めて聞くが、入門11年目という。東京でいえば二ツ目クラスか。

 吉弥の弟子というが・・・始めたのは「動物園」。これまで聞いた動物園とはアレンジも異なり楽しく聞けた。

 

 そして米團治の登場だ。独演会では基本三席やってくれるのが嬉しいが、これは師匠米朝のこだわりを受け継いだものという。

 まずは一席目は「桃太郎」だ。ここ数年聞いたことがないなあと思ったが、やはりこの手の前座噺でも米團治クラスがやると面白い。

 

 個人的な話だが、このネタは小生が最初に習ったネタでもあり、思い入れが強い・・・

 そしてゲストの歌之助の登場だ。東京にも最近まで歌之介がいた・・・現在は圓歌だが・・・三遊亭だ。こちらは桂で、入門23年というが、初めて聞くぞ。で、お妾さんの話をマクラに振りながら始めたのが「悋気の独楽」だ。

 

 ご本人には失礼ながら睡魔に襲われてしまい、あまり印象には残らなかった。ただ、独楽のくだり以前のところがやや冗長に感じてしまった・・・

 それよりも、ちょっと気になるのが・・・ネタ被りなんだが・・・それは後述する。

 

 続けて米團治の二席目だ。今度は米朝作の「淀の鯉」だ。米朝は有名な「一門笛」など新作をいくつか手掛けているが、そのひとつで米朝21歳の時のものと。

 2013年と2014年に聞いていて、それ以来だが、ナンセンスながらも華麗な空気を味わわせてくれるのはさすがという感じ。

 

 中入り後、米團治の三席目が「算段の平兵衛」だ。算段ということば自体が死語になりつつあるが、このネタは上方だけのもので、主人公の平兵衛はなかなかの悪人だ。

 2017年に八ゑ馬が掛けたのを聞いたが、それ以来かな・・・

 

 ただ、この噺はどうしてもマクラでお妾さんの話になるわけで・・・おお、やはりというかなんというか、歌之助のそれともろに被った

 この日は米團治の三席ともネタ出ししていて、ゲストがこれに被るネタを掛けるのはご法度で、真打クラスのやることではない。

 

 もちろん米團治の力量なら被らないマクラにすることはできたはずだが、あえて被らせたのは、歌之助に対するイヤミかなと・・・

 とりあえず、東京の米團治の会で歌之助を聞く機会はしばらくなさそうだ。

 

 さて噺の方は、「算段の」と枕詞が付く平兵衛の力量が存分に・・・で、殺人事件が瞬く間に驚くべき展開に・・・しかも、これからいいところでどうなる・・・という絶妙なところで下げた。

 実際のところ、ラストは東京の「らくだ」同様にとってつけたようなサゲで、この日のあんまさんが登場したところで切るのは絶妙かと。

 

 今回も時間ピッタリに終わり、大満足。退場も密を避けて順次・・・などの案内が入る。さらに・・・えっ・・・万一コロナ陽性者が出たら、保健所から連絡が来るって・・・

 まずい、エルメスと行ったことがバレちゃうよう・・・(←ウソ)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« No.11初訪問 | トップ | 真白のまぜそば味玉付 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

落語」カテゴリの最新記事