前回の記事で、大山詣りなどに出かけた一行は。江戸にそのまま入らず、品川で一泊すると書いた。なぜと言われれば、江戸は別世界だからである。
厳密に言えば、江戸に住んでる人間から見れば、江戸の外は何が起こるかわからない世界。一方で「旅の恥はかき捨て」だから、無事の帰還を祝い、旅の打ち上げもかねて、どんちゃん騒ぎはここでしかやれないといことになる。
品川・千住・真珠・板橋という江戸から最初の宿場が栄えたのは、そういう事情からだ。
今、田町から国道一号線を行くと、高輪大木戸跡という信号がある。ここがちょうど江戸と外の世界を分けていた門の跡だ。
時代劇で、よく江戸処払いなんてご沙汰が下るが、要はこの木戸の処までは来てもいいわけだ。よって、江戸の範囲は今の感覚でいうとかなり狭い。
おおざっぱに言って、江戸城の東、今の東京駅を中心に約4kmの円で囲まれた地域であり、江戸を横断するには8km。そう、ちょぅど一刻かかるという範囲だ。
この範囲の中に、公認の岡場所は吉原のみ。江戸の中には他は作らせなかったわけで、では・・・ということで、品川あたりがそういう性格を持つようになる。
もともとは、宿の女中さんが夜のお相手をしてくれることから、「飯盛女郎」なんて呼ばれていたが、やがてそちらに専業となる。
すると芝あたりに住んでる輩は、わざわざ吉原に行くより品川の方が近いわけだし、四谷に住んでる人なら当然新宿に・・・となる。
今の女性からすると、こういう職業の存在自体が問題として騒がれそうだが、実は吉原の女郎は今で言えば、アイドル的な要素もあり、決して恥ずかしい職業ではなかったのだ。
感覚でいくと、いまどきの女の子の将来なりたい職業に、キャバ嬢があるというが、それに近いのかも。
浮世絵あたりの美人画の多くは、こうした遊女のものであり、素人の女性を描いたものは圧倒的に少ないのだ。
浮世絵は版画であったことが、世界的に特徴であるが、今で言えばブロマイドということになる。人気の遊女は、これにより、さらに人気が高まるという・・・
落語でも吉原や四宿(品川・千住・板橋・新宿)を舞台とする噺は多いが、それだけ当時の人にとって身近だったことの裏返しである。
だが、それ以上に江戸には、そうした施設の充実を必要とする拝啓があった。そのあたりはまた、別の稿にて。
厳密に言えば、江戸に住んでる人間から見れば、江戸の外は何が起こるかわからない世界。一方で「旅の恥はかき捨て」だから、無事の帰還を祝い、旅の打ち上げもかねて、どんちゃん騒ぎはここでしかやれないといことになる。
品川・千住・真珠・板橋という江戸から最初の宿場が栄えたのは、そういう事情からだ。
今、田町から国道一号線を行くと、高輪大木戸跡という信号がある。ここがちょうど江戸と外の世界を分けていた門の跡だ。
時代劇で、よく江戸処払いなんてご沙汰が下るが、要はこの木戸の処までは来てもいいわけだ。よって、江戸の範囲は今の感覚でいうとかなり狭い。
おおざっぱに言って、江戸城の東、今の東京駅を中心に約4kmの円で囲まれた地域であり、江戸を横断するには8km。そう、ちょぅど一刻かかるという範囲だ。
この範囲の中に、公認の岡場所は吉原のみ。江戸の中には他は作らせなかったわけで、では・・・ということで、品川あたりがそういう性格を持つようになる。
もともとは、宿の女中さんが夜のお相手をしてくれることから、「飯盛女郎」なんて呼ばれていたが、やがてそちらに専業となる。
すると芝あたりに住んでる輩は、わざわざ吉原に行くより品川の方が近いわけだし、四谷に住んでる人なら当然新宿に・・・となる。
今の女性からすると、こういう職業の存在自体が問題として騒がれそうだが、実は吉原の女郎は今で言えば、アイドル的な要素もあり、決して恥ずかしい職業ではなかったのだ。
感覚でいくと、いまどきの女の子の将来なりたい職業に、キャバ嬢があるというが、それに近いのかも。
浮世絵あたりの美人画の多くは、こうした遊女のものであり、素人の女性を描いたものは圧倒的に少ないのだ。
浮世絵は版画であったことが、世界的に特徴であるが、今で言えばブロマイドということになる。人気の遊女は、これにより、さらに人気が高まるという・・・
落語でも吉原や四宿(品川・千住・板橋・新宿)を舞台とする噺は多いが、それだけ当時の人にとって身近だったことの裏返しである。
だが、それ以上に江戸には、そうした施設の充実を必要とする拝啓があった。そのあたりはまた、別の稿にて。