アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

よってたかって夏らくご

2013-09-01 06:00:23 | 落語
今、東京ではその気になれば、毎日落語会に行くことができる。定席の寄席はもちろんだが、それ以外でたくさんの落語会があり、それこそ前座から大看板まで探すことができる。そんな中、主催者の大手となると夢空間があるが、大きな入れ物で比較的割高感じがあり、あまり行かないが、この「よってたかって」だけはよく出かける。

 最近の落語会というと、独演会や二人会が多いが、この会は四人出てきて、昔のホール落語のそれに近いからだ。とはいえ、よみうりホールはやはり落語のホールとしては大きい。
 まずは、開口一番、柳家フラワーが出てきた。ネタは「出来心」だったが、昼下がりのひととき、眠くて眠くて・・・失礼した。

 そして、大きな拍手に迎えられて一之輔の登場だ。まったりとマクラでしゃべるのは、個人的にはあまり好みではないが、そうは言ってもガッチリお客さんをつかみ、爆笑の渦にしていくのはさすがである。
 そして始めたのが、「浮世床」の上。うーむ、この噺、昔は寄席で毎日のように聞かれたが、落語会ではなかなか聞かれなくなってしまった。例によって激しくすらある一之輔流で、すっかり場内はあったまった。

 そして続いて出てきたのが、白酒。これまた定評ある独特の毒がある語りで、ぐいぐいとお客さんを引き込む。そして、ようやく始まったのが「首ったけ」。これまた久しぶりに聞くなあ・・・
 やや早口のテンポは、白酒ならではであるが、後ろの席のお客さんが「なんとなく志ん朝っぽくない? 」なんて言っていた。「系列が違うのにねえ・・・とも。って、白酒は雲助の弟子、ってことは志ん朝のお兄さんの馬生の孫弟子だから、系列だよ~って。

 そして中入り後、兼好の登場だ。ライブでこそ真骨頂を発揮する兼好だが、この日のネタは・・・おお、「つぼ算」だ。この噺に登場する壺屋さんに兼好の独特の個性がマッチして抜群に面白い。
 やはりライブは彼の活きる場所だなあ・・・って、落語ってそもそもライブでは(苦笑)

 さて、お待ちかねの市馬の登場だ。先日の談志を取り上げたテレビドラマ「人生成り行き」で、小さん役をやっていたことにふれていたが、それにちなんだか、始めたネタは「黄金餅」だった。
 志ん生が、下谷の山崎町から麻布のお寺に行くくだりを聞かせどころにしていたが、市馬のそれもきれいにつながり中手が入った。談志のそれが、壮絶なものを感じるのに対し、市馬のそれは、あくまでおおらかに語りあげる感じ。

 最後までしっかりと市馬らしくつないで大満足の一席。うーむ、この日もお気に入りの噺家が四人つながり大満足であった。
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