多摩川サイクリングロードの車窓から

花見ライドには棘がある?河津桜を見るためにたどったルートがおかしい件について

 『河津桜ライドに行きませんか?』

 大変魅力的な申し出と言えるでしょう。



 河津桜の見ごろはちょうど今頃、ピンクの花の美しさはソメイヨシノとはまた異なる風情があります。二つ返事でOKしたいところですが、主催者が誰なのかは吟味する必要があるでしょう。

 お誘いをいただいたニャロメさんは仲間内でゆるポタ詐欺に定評があります。もっとも、あくまでイメージであって実際にはそこまで詐欺ってるわけではありません。走力差も大きいのでついていけるか不安はありましたが、河津桜はぜひ見たかったこともあり一緒に行くことになりました。まあ花見ライドで高強度な走りはしないだろう・・・多分・・・

 そんな希望的観測を持っていましたが、その後送られてきたコースがこれでした。



 普通、河津に行くルートは伊豆半島東海岸沿いか天城越えです。しかしなぜ!!西伊豆を通る!!!!


 これは雲行きが怪しい。せめて誰か巻き添え・・・もとい道連れにするべきか。そう思ったのですが、



 みんな危険な匂いを感じ取ったのでしょうか、立て続けにフラれました。

 こりゃあヤベェな・・・そう思っていたところ、最後にTKM君が一緒に行ってくれることになりました。いやよかったよかった。

 しかし考えてみるとTKM君も俺よりだいぶ速く、むしろニャロメさんと一緒になって俺を置き去りにしそうな勢いの人です。あれ?状況悪化してないか?




 朝一番の東海道線に乗って一路西へ、函南駅が今日のスタート。中伊豆・西伊豆に行くには便利な位置にあり、沼津や三島より人が少ないので輪行しやすい駅です。そろそろ3月とはいえ、8時前の空気はまだまだ肌寒いです。


 川沿いのサイクリングロードを走っていると真正面に富士山が見えてきました。これはいい構図だとカメラを取り出した途端、

これは撮ってもらわなきゃ!


 踏んでるように見えますが、20km/hくらいしか出ていません。騙されてはいけませんよ。



 三津から大瀬にかけての県道17号は海がよく見える道。花粉のせいか少し靄っていますが、富士山も拝めます。



 西浦古宇の集落から内陸に入り、戸田峠を目指してヒルクライム開始。平均勾配8%なので楽ではないと思っていましたが、体感としては12%くらいの登りが多く予想以上にきついルートです。ヒルクライムあるある。
 ニャロメさんは明らかにペースを加減しておりTKM君も楽に追走していますが、俺一人が息を荒くして既にヤバげ。いやほんと、登りはごまかしが効きません。


俺のスプロケは30Tなんだけど、ニャロメさんのは?ずいぶん大きく見えるけど フゥフゥ

後ろは30Tだよ、前は53/39だけど。レーシングクランクでポタリングに行けるから30Tは便利だね~

僕のは32Tです、激坂でも楽でいいですよ

32か、それいいなぁ(←冗談)

ゼーゼー 今すぐとっかえてくんない? (←切実)



 途中にある展望台からは戸田の集落がよく見えました。俺はこの時点ですでに魂が抜けています。

 ここからもうしばらく登り、戸田峠を超えると西伊豆スカイライン。



 展望台からもうしばらく登り、戸田峠を超えると西伊豆スカイラインに入りました。少し曇ってきましたが、絶景の空中散歩が始まります。



 先ほど見えた戸田の集落がさらに小さく見えます。


なんか後ろからベンツがいっぱい来てますよ


 すると来るわ来るわ、お高そうなベンツが10台以上。愛好家の合同ドライブ、といったところでしょうか?



 ベンツを見送った場所はちょうど見晴らしの良い絶景ポイント。だいぶ小さくなりましたが富士山が、そして写真ではよくわかりませんが南アルプスもかろうじて見えました。

 西伊豆スカイラインは山の稜線に沿った道。したがって登りと下りをジェットコースターのように繰り返します。


 そして下りで離されるともう取り返しがつきません。何とか追いつこうとブン回したのは10秒程度で、アッサリとあきらめてマイペースに戻しました。こういう時に必要なのは根性でも気合でもありません。人を待たせて平気でいられる神経です。



 仁科峠を過ぎ、松崎へのダウンヒルの途中にある森のカフェリトルハートで昼飯ということになりました。駐車場にあるトトロが目印です。



 パスタが出てくると、一斉に写真を撮り始めるオッサン3人。パスタはおいしいのですが、ちょっと量が少なかったかもしれません。パンを追加しとけばよかったかな。


 お昼休憩のあとは松崎まで下り、ドラッグストアへ。TKM君の花粉症がひどくなったので目薬を買いに。その後、再び内陸に入り河津を目指します。

 ここから河津までの間には2つの峠があります。どちらも標高200mそこそこの小型ですが、今までのダメージがたまっている俺にとってはかなりきついヒルクライム。この間、写真を一枚も撮っていないくらいに余裕がありませんでした。

 2つ目の峠を越え、河津の町に降りていくと・・・


 眼下の町に点在するピンクの綿毛。咲き誇る河津桜がお出迎えです。

 この季節、桜目当てで河津の街中は大混雑。道路はどこもかしこも大渋滞です。しかもこの渋滞は駐車場待ちだったりするので性質が悪い。



 その渋滞をすり抜けて、桜並木のある河津川にやってきました。まさに見ごろ、いいタイミングで来れました。



 いやぁ良い眺めです、人も少ないし。

 大混雑してるはずじゃないのか、なんでそんなに空いてるの?と思った方もいるでしょう。理由は簡単、ここが駅から4㎞近く離れた上流だから。混雑の中心は駅周辺で、こんな遠いところまでわざわざ歩いてくる人は少ないんですよね。河津まで来るのは楽じゃありませんが、着いてしまえば自転車超便利です。



 空いてるから、こうして道路をふさいで・・・


 こんな写真も撮りたい放題!




 この後は河津桜の原木を見ようとしましたが人が多すぎて断念。外国人観光客が増えたのでしょうか、年々混雑がひどくなってるような気がしますね。



 この後は下田駅を目指して海沿いを南下。河津駅は小さいので大混雑の中を輪行するのが困難です。ならば始発駅の下田から乗ってしまえばよい、というわけ。


 海沿いといっても、ここは伊豆半島。平坦などほとんどなく、ひたすら登りと下りの繰り返し。そしてきっちり千切られました。今日何度目だっけ。



 今日の締めはニャロメさんおすすめ・金谷旅館の千人風呂。どんな風呂かというとこんなんです。

 いかにも歴史がありげな雰囲気です。こういう古い建物は一歩間違えればただボロいだけになってしまいますが、それを感じさせません。

 ちなみにここは男湯なのですが、女性が入ってもOKだそうです。女湯は小さいんでしょうかね?ニャロメさんはかつてJKに遭遇すると言う僥倖に恵まれたそうですが、今年はそんなことはありませんでしたね。無かったっつったら無かったんです。



 輪行ライド+温泉には難点があります。それはさっぱりした後でまた駅まで走らなきゃいけないこと。それはわかっていても、温泉には抗いがたい魅力があります。



 帰りの電車の中、ゆるポタ詐欺の話になったのですが。

ポタリングの定義が曖昧なのが問題だと思うんだよね。アタックをしない=ポタリング、でどう?

いやそのりくつはおかしい



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