多摩川サイクリングロードの車窓から

秋の白馬遠征1日目 栂池自然園



 日本に四季があるなんて大嘘だ、夏と冬しかないんだから二季というべきだ。そんな話をツイッターなどでよく見かけます。
 それを裏付けるように、ついこの間まで猛暑にあえいでいたにも関わらず、肌寒さすら感じる気候になってきました。これくらいの季節が長ければいいんですけど、あっという間に寒さに震えるようになってしまうのでしょう。

 この季節になると紅葉ライドを考えないわけには行きません。首都圏ではまだ全然ですが、北国ではそろそろ見ごろを迎えています。
 そして標高の高い山々でも然り。本州で一番紅葉が早いのは、東北よりむしろ長野の山岳だったりします。

 そこで今年は白馬方面への遠征を敢行してきました。



 白馬は風光明媚な土地ですが、首都圏から時間がかかるというデメリットがあります。

 白馬に行くとなれば真っ先に思いつくのはこのルートですが、朝イチの特急に乗っても着くのはお昼。これでは自転車遠征に適しません。
 白馬というのは西に北アルプスの巨大な山脈が聳えており、午後になると影になってしまい見ごたえも半減してしまうのでなおのことです。


 一番早く着くのは、長野から高速バスに乗るルート。登山客には人気らしいのですが、バス輪行はまだ少し抵抗があります。


 というわけで今回採用したのはこれ。
 初日は南小谷からスタートして栂池、一泊して2日目は白馬八方尾根に行くことにしました。





 スタート地点の南小谷駅はJR東日本と西日本の境界。
 降りたときは観光客を当て込んでかバスやタクシーがいたのですが、自転車の準備をしているうちにみんないなくなってしまいました。
 典型的な山間の駅で駅前には何もないのですが、国道148号がすぐそこにあるので交通量はそれなり。山の静寂を楽しむ、というわけには行きませんでした。
 まあそんなものはこれからいくらでも味わえるので問題はありません。


 白馬大池駅あたりで国道を逸れて登り始めると、今どき茅葺屋根の家屋が突然出てきました。
 隣にはごく普通の家があるのでギャップが物凄いです。


 栂池の集落に出てくると、雪化粧を始めたばかりの北アルプスが見えてきました。ちょーっと雲が出てきちゃってますけど・・・
 このあたりは宿や店が多く、スキーシーズンになれば賑わうのでしょうけど、さすがに今は閑散としています。


 栂池自然園を目指して登り始めると、ゴンドラが並走していました。この道路はマイカー規制がかかっているため普通の人はアレに乗っていくはずです。
 それをチャリで登ろうというのだから物好きな話です。




 標高1000mを超えたあたりから段々と山が色付き始めてきました。
 ・・・しかし今日の目当てはここではありません。


 標高1800mまで登った先にある湿地帯は栂池自然園という公園になっており、ハイキングにはもってこい。
 ここでいわゆる三段紅葉を狙ってみよう、というのが今日のメインテーマです。
 この通り木道が整備されているのでSPDシューズでも問題ないでしょう。




 そう思っていたのも束の間、奥に行くにつれて徐々に険しくなり、こんな荒れた道も出てきました。
 しかしまあガチの山というわけではないし、なんとかSPDシューズでも歩けないことはありません。SPD-SLはやめたほうが良いと思うけど。


 自然園の最奥、展望湿原からは正面に白馬岳(たぶん)が望めます。湿原と紅葉、そして雪山のコントラストを・・・と思っていたのですが、
 雲!邪魔!!
 
 しばらく待っても雲が晴れてくれないので諦めて戻ることにしましたが、ヤセ尾根ルートという往路とは違うルートを選んでみました。


 するとこちらは尾根から湿原と平野部を見下ろす絶景ルートでした。アップダウンはきついですが、景色の良さはこっちの圧勝です。




 標高が少し高いせいか、紅く染まった木々も心なしか多い印象。錦秋とはこういうことなんでしょうか。


 入り口近辺まで戻ってくると、あれだけ厚かった雲はいずこかへと去り秋の陽射しが眩しくなっていました。
 お前、俺が展望湿原にいるときだけ曇りになりやがって・・・


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