今、高レベル核廃棄物貯蔵施設の文献調査に応募するか否かで、全国的に話題になっている寿都町。我が家から車で2時間少々の日本海に面した漁業の町だ。
そう言えば、ここ10年以上行った事が無かったので、久し振りに出掛けてみることにした。寿都の市街地を過ぎて少し行ったところにあるのが弁慶岬。国道脇の割と広い駐車場の奥に武蔵坊弁慶が仁王立ちしている。これ、知らないで夜とかに来たら、ちょっと怖いかも。しかし、何でここに弁慶の像があるかと言うと、奥州平泉で死んだ筈の弁慶が義経と共に蝦夷地に逃れ、この地で仲間の船を待ったという伝説から建てられたそうだ。この辺りは元々アイヌ語でベルケイ(裂けた所)と呼ばれており、それが変化して弁慶岬になり、そこから伝説が生まれたとも言われてる。近くには、義経伝説が結構有り、この弁慶岬から派生して生まれたんじゃないかな。
赤と白のツートンカラーの弁慶岬灯台。夕日が沈むスポットなので、機会があれば撮影に来たいものだ。
寿都漁港と漁港前にある道の駅。「みなとまーれ」って、皆停まれと港を掛けているのかな。
寿都はホッケやしらす(小女子)牡蠣(寿牡蠣と命名されている)が有名だけど、牡蠣は7月で終わっているので、小女子の干物と糠鰊を買ってきた。
寿都も昔は1万人ほどの人がいた。昔は大きな町というイメージで、簡易裁判所も有るし、警察も駐在所ではなく警察署だ。郵便局も30年近く前は特定郵便局ではなく普通郵便局だった。それが今や三分の一以下の2900人ほどだ。過疎化が進めば、町の将来に不安を持つのも当然だろう。核廃棄物貯蔵施設の文献調査に応募するだけで20億円も貰えるというのだから応募したくなるのも解る気がするけど、もし貯蔵施設が出来る流れになってしまえば止めるのは難しいだろうし、出来てしまえば風評被害は免れないだろうな。何せ、高レベルと言われてる廃棄物の放射線量が1,500シーベルトと言うのだから。1シーベルトの千分の一が1ミリシーベルトで、更にその千分の一が1マイクロシーベルト。レントゲンやCTで浴びるのが1~7ミリシーベルトくらいだそうで、7,000ミリシーベルトで100%の人が死ぬそうだ。1,500シーベルトをミリシーベルトで表すと150万シーベルト。100%の人が死ぬと言われている線量の200倍以上だ。いくら地下300メートルに保管しても不安が残るな。でも、原発を稼働していれば必ずゴミは出てくる訳だし、避けて通れない事だから、そろそろ皆で真剣に議論しなきゃならない時期に来ているんだよね。