PETはポジトロン・エミッション・トモグラフィの頭文字で「陽電子放射断層撮影装置」と訳されます。
がん細胞は正常な細胞と比較して3~8倍ブドウ糖を消費します。
ブドウ糖に放射性同位元素をラベルした「FDG」と呼ばれる薬剤を体内に注入し、ブドウ糖の消費状態から、小さなガンを発見します。
こうしてみると、時間も1~2時間ですむので患者への負担が少ない検査だといえます。
しかし気を付けねばならない事があります。
PETは脳、腎臓、膀胱のがん検査には向きません。
脳は代謝が活発なため、普段から多くのブドウ糖消費しているためその差が分かりません。
腎臓、膀胱は静脈注射されたブドウ糖が集まるため判断ができません。
全てのガンの検診になる事はありません。
それから、国立がんセンターが2006年に調査した調査によると、PETは85%のガンを見のがしていたそうです。
2004年2月から1年間に約300人がPETを受けましたが、ガンが見つかったのは150人
その150人のうちPETによるガンの発見率は15%の23人で残りの85%は他の検査、超音波、CT、内視鏡などで見つかっています。
PETによる15%の発見率に一般の人は驚くかもしれませんが、医学的にはそれほど驚く数字ではないそうです。
もともとPETはがんの治療効果をチェックしたり、がんの再発を調べる時に使われる検査なのです。
そのためアメリカやヨーロッパではがん検診にPETを使うという考えがありません。
PETを受ける受けないは個人の自由ですが、以上の事を理解して過度の期待は持たないように話しました。
それから私はPETを受ける気はありませんと話しました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます