近畿の秘境・大杉谷から百名山・大台ヶ原山を目指す。大阪から近鉄とJR、バスを乗り継いで登山口までなんと6時間。関西から北アルプスに行くより遠い。
JR三瀬谷駅近くの道の駅から登山バスで登山口へ。紅葉には少し早いのか、乗客は少ない。
バスの途中休憩で協力金の徴収がある。記念品の手作りキーホルダーを頂いた。
12時、登山開始。断崖絶壁をくりぬいた道が出現。心の準備なしにいきなり秘境が始まる。
大杉谷の名物は滝と吊り橋。屋久島とともに日本一雨が多い。水が造った渓谷が美しい。
空から降ってくるような千尋滝は落差135m。大杉谷最大で、あの那智の滝より高い。
肩幅ほどの登山道をクサリを頼りに進む。黒部の水平歩道を思い出した。滑落事故多し。
3時間余りでシシ淵。大杉谷といえばこの風景。まるで山水画のようで、勝手にパワースポットに認定。同じバスに乗り合わせた夫婦はこれを見るためだけに来たようで、ここから引き返した。
シシ淵の奥に見えるのがニコニコ滝。みんな笑顔になりそうな名前。
延々とアップダウンが続くが、渓谷が美しいので飽きない。
登山口からのんびり写真を撮りながら歩いたので、桃の木山の家に着いたのは7時。
なんとも風情のある山小屋。創業80年とか。秘境の山小屋だけど檜のお風呂がある。
こだわりの夕食は、三重県産コシヒカリとフライ。日替わりです。
この広い部屋に今日は4人。どこから侵入したのかヒルを発見。食いつかれたら大変なことに。
ツアー客が早朝から下山。濡れた岩場での滑落が多いので、登りコースが一般的。
日本百名瀑の七ツ釜滝。落差は120m以上。岩の塊が後退して7段の滝になったそうな。
渓谷沿いの道はスリル満点。油断をしたら数十m下の谷底へ。クサリを握る手に力が入る。
大杉谷の最後を飾るのが堂倉滝。ここから大台ヶ原山まで800mの急登が始まる。
樹林の登りはどこまで続くのか。景色が見えないので疲れる。途中に一軒、山小屋がある。
4時間で山頂へ。晴れていれば熊野灘や富士山が見えるが、歩き疲れてどうでもいい気分。観光客が、登ってきた私たちを見て驚いていた。大杉谷から登ってくる人は少ないようだ。
大杉谷~大台ヶ原山は行きも帰りもバスの本数が少ないので注意。大阪まで4時間。
たった1泊2日の山行でしたが、滝のマイナスイオンを胸一杯吸い込んで、すがすがしい気持ちになりました。公共交通機関が不便で、帰りに恒例の温泉に立ち寄れなかったのが残念です。
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