9/10-11に滋賀県の海津という町に行ってきた。過去にカヤネズミ調査でこの近くを訪れたことがあるが、今回は全く関係の無い用事。でもついつい、道ばたの草むらに目がいってしまう(苦笑
町のあちこちに、家々の間から湖岸に続く細い道が伸びている。そこを通り抜けると、一面に青い湖水をたたえた琵琶湖が眼前に広がる。あまりに広い湖面と岸辺に立つさざ波が、ふと実はこれは海なのではないかという錯覚にとらわれ、潮の香りがせず水が塩辛くないのが奇妙にさえ思えてしまう。
そういう感覚の混乱を、湖岸に打ち上げられている貝殻が、ここは淡水湖だよと理性に働きかけて諭してくれる。しばらく湖岸に沿って歩くと、細い水路に、ゴリの群れがピチピチとはぜていた。手を水に差し入れ、1匹を掬いあげた。太陽の光を浴びて、きらきらと金色に輝く姿をしばらく観察して、そっと群れに戻してやる。
じりじりと太陽に照らされながら、さらに歩いて船着き場にたどり着く。船の間に、外来魚の回収いけすが作りつけられていた。以前、守山の漁港で「もう、外来魚しか商売にならん」とつぶやいていた漁師のおじさんのことをふと思い出した(「カヤ談義、インターナショナル」参照)。
町にある佃煮やふなずしを売る店で話を聞いたところ、ゴリなどの小魚は昔は文字通り「佃煮にするほど」たくさんいたが、最近は数が減ってきたとのこと。郷土料理として親しまれてきたふなずしが高級品になって久しいが、ゴリもそうなってしまわないことを願っている。
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